今回取材で伺ったのは標高102mの孤立丘、『吉田山』の山頂に位置するカフェ『茂庵(モアン)』。
『吉田山』の豊かな自然に抱かれ、店内からは京都の街並みも一望できるというロケーションで、週末やシーズンによっては開店前から待つ人も少なくない人気店です。
道中からはじまるカフェの時間
『茂庵』へは全部で4つのコースがありますが、お店の方がオススメするのは、神楽岡通りからはじまる「神楽岡コース」です。
こちらが今のところ唯一お店の看板が出ており、道中にも要所ごとに案内が出ているからだとか。
いずれも『吉田山』山頂を目指す約15分程度のお散歩コース。
自然の中で深呼吸しながらゆっくりと歩く、そんな道中から『茂庵』の時間ははじまっています。
森に広がる茶苑の一部
かつての食堂が人気カフェに
山頂に突如現れるこちらの建物は、大正時代に実業家であり茶の湯を好む数寄者の谷川茂次郎氏によって建てられました。
当時は食堂棟をはじめ茶席8席、『月見台』、『楼閣』などが築かれましたが、現存しているのは食堂棟(カフェ)と、茶席の一部のみ。
茂次郎氏の没後、彼の雅号より名付けたカフェ『茂庵』が誕生しました。
ちなみに『茂庵』は2004年8月、京都市の「登録有形文化財」に登録されたそうです。
人をもてなす場として使われていたという食堂棟が、今でもカフェとして多くの人で賑わっているのですね。
店内へは靴を脱いで入るため、さっそく寛ぎモードに。
すぐ2Fへと続く階段があるので、そのままカフェスペースに上りましょう。
大文字や京都の街並みまで一望!
四方を大正ガラスで囲まれた店内では、さまざまな表情の景観を楽しむことができます。
中央にはゆったりとしたソファ席、そして絶景に面したカウンター席や生い茂る緑を望むテーブル席があります。
混雑時には席は選べませんが、運よく選べる場合はその時の気分でぜひお気に入りの席へ。
カウンター席なら京都市内越しに、『愛宕山』はじめ左大文字や『船山』など西山連峰の広がりを一望できるという贅沢さ!
またテーブル席だと生い茂る緑の向こうに、『大文字山(東山如意ヶ岳)』をしっかりと視界に捉えることができます。
ランチ定番の「ピタパンサンド」
ランチには「月替わりランチセット」(1,600円)と、定番の「ピタパンサンドランチセット」(1,400円)がスタンバイ。
ピタパンの具材は定番2種と季節替わりの2種、計4種類からお好みの2種類を選べます。
取材時には「かぼちゃとクリームチーズ」、「豚しゃぶのチェリーソース」、「トマトモッツァレラチ-ズ」、「なすズッキーニベーコン」から後者の2種類を選びました。
選べる具材には、少なくともひとつは旬素材を使った月替わりメニューが登場!
調理担当のアイデアでひじきや切干大根など和の素材を使い、それらをピタパンに合う洋風な味付けに仕上げたものも多いそうです。
旬素材を取り入れた定番スイーツ
シフォンケーキやチーズケーキなどのスイーツは、苺やよもぎなど旬素材を使い月替わりのメニューを展開しています。
取材時はブルーベリー。
ナイフを入れるとふんわりとしていますが、ブルーベリーが贅沢に詰まっていて満足度もバッチリ!
口当たりは軽く、食後でもペロリと完食してしまいます。
セットにするとコーヒー・紅茶、カフェオレ(それぞれホットかアイス)、柚子ジュースより選べます。
最後に
澄んだ空気が漂い、気持ちの良い静寂で満ちている『吉田山』山頂に佇むカフェ『茂庵』。
市内にいることを忘れてしまいそうです。
丁寧に作られた「ピタパンサンド」や自家製スイーツをお供に楽しんでください。
また散策がてら山の西側ふもとにある『吉田神社』や『竹中稲荷神社』へも足を延ばしてみてはいかがでしょうか。
●絶景カフェを探している
●自然に抱かれて癒されたい
●カフェを目指して登山気分を味わいたい
そんな方はぜひ足を運んでみてください!
Writer:榎田 京
※掲載内容は取材時の情報です。ご利用の際は最新の情報を事前にご確認ください。