阪急「京都河原町駅」から徒歩8分ほど、『八坂神社』のすぐ近くにある『金の百合亭』。
入り口は階段を上がって2階にあります。
人気のカウンター席
『八坂神社』を目の前に眺められるカウンター席は4席。
空いていたらラッキーなのですが、1時間に1組だけ電話での予約が可能です(桜や紅葉の時期など、繁忙期は予約不可)。
なぜ1組なのか?
それは「予約だけで席が埋まることなく、ふらっと来店したお客様にも楽しんで欲しい」という、一見さんにもやさしい店主・手嶋文彦さんの心遣いからです。
フォトジェニックな季節のパフェ
こちらでぜひ食べたいのが季節のパフェ。
季節の果物と和の素材を使ったパフェです。
梅雨の紫陽花や夏の金魚など、可愛くて映えるモチーフばかり。
写真は9月から10月半ばまでのパフェ「月うさぎ」です。
抹茶アイスを中心に、ススキの焼印入りのお月様マカロンや、ふわふわ淡雪羹のうさぎ。
和菓子の練り切りで作られた、桔梗と撫子の花。
さらに梨や栗の甘煮にも秋を感じます。
グラスの中には抹茶シフォンと抹茶プリン、抹茶ゼリーが入っています。和菓子の甘みと抹茶のほろ苦さが絶妙。
抹茶は宇治の老舗抹茶問屋『北川半兵衛商店』のものを使用。餡は京都の和菓子店御用達の『中村製餡所』のもので、味も本格派です。
京都ならではの和風パフェが楽しめます。
人気のパフェは店主の「和菓子のようにパフェでも季節を感じて欲しい」という思いから生まれました。
当初1種類のみだったのが評判となり、今では季節ごとに10種類。繁忙期には14時頃に売り切れてしまうこともあるそうなのでご注意を。
新感覚のフレンチトースト
まるで大輪の花のような「金の百合亭フレンチトースト」は、ベースにイングリッシュマフィンを使用しています。
イングリッシュマフィンのさっくり感が残る、新感覚のフレンチトースト。上にはフレッシュなグレープフルーツをたっぷりと。フレンチトーストの甘さとグレープフルーツの酸味は相性がよいのです。甘すぎないところがうれしい、小腹を満たすメニューです。
老舗製餡所の餡を使用したあんみつ
和のおやつと言えば「クリームフルーツあんみつ」。カラフルな寒天がとてもフォトジェニックです。
バニラアイスに白玉と京都の和菓子店御用達のあんこがたっぷり……!
あんこ好きにはたまらないスイーツ。果物はその時期旬のものを使用しています。
季節を感じられる、見た目も可愛いあんみつです。
居心地の良い店内
『金の百合亭』という店名は、ロッシーニのオペラ「ランスへの旅」からきています。作中で国王の戴冠式のために、ランスへ出発する客たちが宿泊した宿の名前。「世界中の人が集い楽しく過ごしたこの宿のように、よいひとときを過ごせますように」という店主の思いが込められています。
落ち着いた雰囲気の店内には平面スピーカーの有名ブランド・アメリカ『MAGNEPAN(マグネパン)』社の大きなスピーカーが。にごりのないナチュラルな音が特徴で、ボーカルやピアノなど繊細な音色が得意なのだそう。流れるのはクラシック。店主曰く「コンサートホールの2階にいるような感覚」。おしゃべりを邪魔しない絶妙なBGMです。
珍しいこのスピーカーの音を聞きに、クラシック好きも訪れるのだとか。音楽好きが高じて、年に何度かお店でバイオリンやフルートの生演奏サロンコンサートも開催しているのだそう。告知はFacebookにて行なっているそうなので、興味がある方は是非。
最後に
可愛いスイーツはもちろん、素敵なBGMを聞きながらお茶をいただくだけでも大満足。こちらではイギリス「ウィッタード」やフランス「マリアージュ フレール」などの香り高い紅茶も楽しめます。お客の7割が女性ですが、甘党男子もよく訪れるのだそう。
●祇園周辺で喫茶店巡りをしたい
●京都っぽいスイーツを食べたい
●喫茶店は音楽も大事だと思う
という方にオススメ。クラシックを聞きながら、ちょっと優雅なプチトリップはいかが。
※記事内の価格はすべて税込
※カウンターに喫煙スペース有りですが、2020年4月から完全禁煙になります
Writer:二木 繁美
※掲載内容は取材時の情報です。ご利用の際は最新の情報を事前にご確認ください。