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「パーソナルスペース」は、恋愛における男性心理を知りたいなら絶対に欠かせないともいえる知識のひとつです。パーソナルスペースの取り方には男女で違いがあり、その違いを知っているかどうかで男性のしぐさに対する捉え方も異なります。では、男性の好む距離感と女性の好む距離感には、どんな違いがあるのでしょうか。
今回は、行動心理士でもある私、ながせ なみが「パーソナルスペース」について解説します。パーソナルスペースにまつわる恋愛テクニックもお伝えしますので、恋愛における男性心理を学びたい女性は、ぜひ参考にしてみてください。
パーソナルスペースは「テリトリー」のようなもの
まずは、パーソナルスペースについて簡単に説明します。
パーソナルスペースとは、いわば「テリトリー(縄張り)」のようなもの。誰もが自分を囲む一定のスペースは自分のテリトリーだと考えていて、「ここからこっちは私のテリトリーだから入ってこないでね」と心の中で思っています。
そのため、さほど親しくない人がパーソナルスペースに入ってくると、人はストレスを感じるのです。
一般的に、パーソナルスペースが狭い人は外交的で、パーソナルスペースが広い人は内向的といわれています。また、子どもはパーソナルスペースが狭く、大人になるにつれて少しずつ広くなり、40歳を過ぎるとまた狭くなっていくそうです。
男女で異なるパーソナルスペースの「形」
実は、男女によってもパーソナルスペースの形は異なります。
女性は自分を中心に真ん丸な形をしているのに対して、男性は楕円形。それも、前に長く、後ろは短いという特徴があります。
つまり、女性より男性の方が自分の前に大きなスペースを作りたがるということです。
関係性によっても変わるパーソナルスペースの「サイズ」
パーソナルスペースのサイズは、性格だけでなく、関係性によっても変わります。
関係性によるパーソナルスペースの違いが、こちらです。
◆公衆距離(顔見知り、知らない人など) 360センチ以上
◆社会距離(知人、同僚、上司など) 120~360センチ
◆個体距離(友達、親戚、両親など) 45~120センチ
◆密接距離(親友、兄弟、恋人など) 45センチ以内
このように、顔見知り程度の相手と一緒にいるときよりも、恋人や家族といった気心の知れた相手と一緒にいるときの方がパーソナルスペースは小さくなります。
では、このパーソナルスペースの知識を恋愛シーンでどのように役立てればよいでしょうか?
パーソナルスペースを利用した恋愛テクニック
(1)初対面の男性と会話をするときは正面を避けよう
まず覚えてほしいのが、男性に近づくときの立ち位置です。
男性は前に長い楕円形のパーソナルスペースを持っているため、初対面の男性や、まだあまり親しくない男性と会話をするときには、真正面の位置に立つのは避けた方がよいと考えられます。
逆に、右隣や左隣であれば、ある程度の距離まで近づいても嫌悪感を抱かれにくいでしょう。
(2)ポイントは50センチ!物理的な距離を近づけることで心も近づく
実は、あえてパーソナルスペースを無視することで、心の距離をも近づけられます。
オススメの距離は、およそ50センチ。50センチとは、先ほど紹介した「密接距離」に、ギリギリ届かない距離です。50センチでピンとこない人は、「手を伸ばせば肩をたたける距離」を目安に考えてみてください。
ある心理学者の調査では、近い所(50センチの距離)にいる異性は、遠い所(200センチの距離)にいる異性よりも高い好感度を抱かれるという結果が出ました。
裏を返せば、50センチほどの距離にいることを許してくれたということは、相手があなたのことを嫌がっていない証拠とも考えられます。
あまり近づきすぎると嫌悪感を抱かれる恐れもありますので、気になる男性がいるなら、この絶妙な距離感を意識して近づいてみるとよいですよ。もしあなたと同じように相手の男性も「仲良くなりたい」と思ってくれているなら、きっと近づくことを許してくれるでしょう。
パーソナルスペースを意識してみよう
今回は、パーソナルスペースにまつわる男性心理と恋愛テクニックを紹介しました。
同じ性別でも、性格によってパーソナルスペースは異なります。自分でも気付かないうちに他人のパーソナルスペースに入り込んでしまっている可能性もありますので、思い当たるフシがある人は今日から意識してみてくださいね。
Illust:koharu