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世の中には、つい憧れてしまうようなキラキラした女性たちが存在する一方、そうした女性たちの真似をしようとして、悲惨な目に遭った人たちも存在します。
そこで今回は、実際に悲惨な目に遭った人たちの話から、そうならないための対策方法について詳しくみていきましょう。
金融機関で8年以上働いていた筆者が目の当たりにした、「キラキラ女子」の一部の実態についてご紹介したいと思います。
SNSで充実ぶりをみせつける女性の本業(A子さん・30代女性の実体験)
A子さんは、憧れのホテルについてインターネットで検索中、そのホテルの、しかもスイートルームでシャンパンを美味しそうに飲む女性の写真に目が留まりました。
なぜか気になり、知り合いでもないその女性、B子さんのインスタを次々に見ていくと、小型船舶を貸し切ってパーティーをしていたり、雰囲気の良いバーでしっとり飲んでいたり……。
その姿はまさに、A子さんが憧れる「大人の女性」そのものでした。
「いいね」を押し、「素敵です」などとコメントを入れるようになってからしばらく経った頃、「いつも、“いいね”してくれてありがとう」と、DMが届いたのです。
A子さんはすぐにリクエストを承認してメッセージを読み、返事をしました。
何度かメッセージのやり取りをおこなっているうちにB子さんから食事に誘われたA子さんは、喜んでOKし、ウキウキしながら待ち合わせ場所である、お高めな飲食店に向かったそうです。
B子さんの実際の姿は、SNSにあがっていた写真そのもの。きらびやかで品があり、ブランドものを身にまとったゴージャスな雰囲気。
さらに「今日はおごるから、たくさん食べてね」と言い、A子さんの好みを聞き出しながら手慣れた様子で注文をおこなうB子さんに、A子さんはますます強い憧れを抱いてしまったのです。
話が盛り上がってきたところでB子さんは、「私が贅沢できるのはネットワークビジネスで稼いでいるから」と言いはじめます。
「それって、ねずみ講とかマルチ商法とかの類?」と勘繰ってみても、「それとはちょっと違うのよ」と、ネットワークビジネスの魅力を語り続けるB子さん。
A子さんは、いつの間にかB子さんの話を魅力的に感じてしまい、消費者金融からお金を借りてネットワークビジネスをはじめることにしたそうです。
積極的に商品のメリットを話さないと売れないというB子さんのアドバイスに、半ば押し売りのように商品を友人に売りつけたこともあり、友人は1人2人と減ってしまいました。
友人への販売で売り上げをあげていたA子さんは、友人を失うとともに売り上げも下落。
それでもしばらくは贅沢な暮らしにピリオドが打てず、借金を重ねて生活を維持することになり、最終的には親に泣きついて借金を返済してもらったそうです。
A子さんは、「B子にとって私は、売り上げをあげるためのただのコマだったんだな、と悲しくなりました。友人は離れていき、両親からも『お前の結婚式にと貯めていたお金だったのに……もう二度とお金は貸さない』と言われ、猛省の日々です。いまさらですが、本当に稼げる話を、わざわざ他人に教える人なんていないですよね。もっと早く気づくべきでした」と、とても反省した様子で語ってくれました。
素敵な先輩に憧れて……(C子さん・20代女性の実体験)
ある会社に入社したC子さんは、いつも笑顔で仕事を教えてくれるD先輩がとても素敵に見え、「自分もD先輩のようになりたい」と思うようになったそうです。
D先輩はやさしいだけでなく、ブランドもののシンプルな服を上品に着こなし、財布や靴、アクセサリーなどの小物類もすべて流行のもので統一。内面的な美しさだけでなく、外面的にも憧れる要素がたくさんありました。
そんな憧れのD先輩に近づくために、ブランドものの服や流行の小物類を買うようになったC子さん。
入社したてのC子さんの給料はとても低かったものの、営業職で歩合制ということもあり、D先輩は高い給料をもらっているのだと、勝手に勘違いしてしまっていたのです。
最初は少ないお給料から捻出していたショッピング代も、「給料が上がれば返せるから」と、クレジットカードやキャッシングの味を占めてからはリボ払いや利息のみを支払う日々。厳しくなると新しいカードを申し込むようになっていったそうです。
そしてついに、支払いが詰まってしまい破産寸前に……
精神的に不安定になったC子さんが思わずD先輩に、「D先輩って、いつもブランドの服とか着てきれいにしてるけど、一体いくらお給料をもらっているんですか?」と尋ねました。
するとD先輩は、「何言ってんの?この会社の安い給料だけじゃ無理無理。それはC子だってわかってるでしょ?多分、C子と同じだと思うよ」と満面の笑みを浮かべたのです。
え?どういうこと?D先輩も会社のお給料だけじゃなくて、クレジットカードやキャッシングを利用して、ブランドものを買ってたってこと??
戸惑うC子さんにD先輩は、「C子だって、働いてるんでしょ?キャバで。そうじゃなきゃ、そんなブランドの服や流行の小物類ばっかり買えないもんね」と言われ、愕然としました。
その後D先輩から、女性社員の多くがキャバクラや飲食店などでWワークをしていて、一人暮らしの生計を立てたり、ブランドものの服や好きなものを買ったりしていることを知ったのです。
C子さんはD先輩の紹介を受けてキャバクラで働き、破産することなく借金を返済したそうですが、お酒がカラダに合わなかったことと、睡眠不足の日々が続いたことによりカラダを壊してしまったそうです。
そして勤めていた会社を退社。
それからは、完全には回復しないカラダを引きずりながら派遣社員やパートとして、以前よりも安い給料で働くことになってしまったと言います。
C子さんはしみじみと、「自分のもらっているお給料以上の生活を希望しても、ロクなことがないですね。Wワークをするとしても限度があると思うので、やっぱり身の丈に合った生活って大事だと思います」と語ってくれました。
元金融社員が目の当たりにした「背伸びするキラキラ女子たち」
金融機関で8年以上働いたことのある筆者は、周りから羨ましがられている「キラキラ女子」の一部が、本当は「キラキラ女子」を演じていたという事例をいくつか見てきました。
ブランドものや流行のものばかりを身につけていても、お金に余裕のある人もたくさんいますが、無理をして、背伸びをしてしまっている人もいるのです。
本記事で紹介したA子さんのように「稼げる」と言われてネットワークビジネスに手を出し、消費者金融で借金をしてしまう女性や、C子さんのようにカード地獄に陥ってしまうケースは少なくありません。
「ラクに稼げる」「ラクに借金返済できる」といった甘い言葉に踊らされないよう、十分注意してくださいね。
2人の体験談から対策を立ててみる
最後に、2人の体験と後悔の言葉から、対策をまとめました。
- 憧れの人に近づきたいからといって、無理をしすぎない
- 親しくもない人からの「稼げる」という話は、嘘だと思っておいたほうがよい
- 欲しいものは、お給料の範囲内で買う
- クレジットカードで買い物をした金額を、使った時点で引き落とし口座に入れておく
- Wワークは、就業後の2~3時間程度。もしくは、本業が休日となる週1~2日のみなど、無理のない範囲にしておく
※会社の規定により、Wワークが禁止されている場合もあるため要注意
まとめ
ブランドものの服やバッグ、靴を使った素敵な着こなしに、彼氏や友人たちとの充実した写真が満載のSNSなど。キラキラした容姿や生活ぶりに憧れてしまうことってありますよね。
けれど、身の丈に合った方法で憧れの人を目指していかなければ、いまの生活や大切な友人、家族との絆を失ってしまうことにもなりかねません。
いまの生活や家族・友人を大切にしながら内面を磨き、キャリアアップを目指しつつ、少しずつ憧れの人に近づいていきましょう。