転職しようと考えているものの、年齢的なことや過去の転職回数が気になって、なかなか踏み出せないという人も多いようです。
そこで今回は、従業員を抱える企業の社長さんに、実情とホンネについて尋ねてみました。
社長さんたちの回答をもとに、「転職を繰り返すと採用に響くのか」という疑問をはじめ、「転職が歓迎される年齢や転職回数」などを具体的に解説したいと思います。
経営者の転職に対する考え方
近年では、年功序列や生涯雇用という概念が薄れつつあります。
けれど、人を「人財」と呼ぶ企業もあれば、「できれば定年まで勤めてほしい」と願う経営者もいます。
また、年功序列や生涯雇用とまではいかなくても、「仕事を教える以上、ある程度は長期間働いてほしい」と考えている経営者がほとんどのようです。
そのため、下記のような場合には、転職が不利となる可能性が高くなります。
一社一社の勤務期間が短い
転職を繰り返しているだけでなく、一社一社で勤めている期間が短いような場合には、「仕事が続かない人」という印象を持たれてしまう可能性が高いです。
3ヶ月や半年など、短い期間で何度も仕事を変えないよう努力してみましょう。
ただし、ブラック企業やハラスメントが理由で精神的にも肉体的にもつらい場合は、無理して働かずに辞めるという選択も視野に入れてください。
3回以上転職している
女性の場合は、家庭の都合などで派遣やパート・アルバイトといった形態を選択することも多いため、転職回数を重ねていてもそれほど気にしない経営者も少なくありません。
ただ、転職後にフルタイムでしっかりと働きたいと思っている場合には、転職回数がネックとなる場合や今後の働き方などについて詳しく聞かれるケースもあるようです。
ちなみに男性の場合は、正規雇用で採用されると生涯転職しないという人も少なくないようで、年齢を問わず3回以上の転職だと「多い」と思われてしまう可能性が高まります。
ベンチャー企業の場合は、転職の多い少ないに関わらず、「即戦力になるかどうか」や「どういった仕事をしてきたか」といった視点で採用することも少なくないようです。
資格取得時期と退職時期が近い
よく、ステップアップのための転職は歓迎される傾向にあると聞きますが、実際のところはどうなのでしょうか?
実は、「資格を取得したり技術だけ身につけたりしていなくなられるのは困る」と考える経営者も多いので、資格取得時期と退職時期が近すぎると印象は良くないようです。
転職が歓迎される年齢
やはり、20代前半から30代前半までの若い人のほうが、転職をしても歓迎される傾向にありますが、アルバイトやパートの場合はいくつになっても需要があります。
専門知識が必要な業種などでは、年齢よりも経験や知識を重視することも多いようです。
けれど、資格や即戦力となれるような経験が必要となるケースがほとんどです。
具体的には、ホームページやゲームを作るようなデザイナー、医師・看護師・薬剤師・美容師・分析・研究・調査などの専門職のほか、漫画家、ライター、編集者など、意外とたくさんあります。
最終的にそのような職種への転職を希望している場合には、資格取得や知識を身につけるための下積み期間が必要となるでしょう。
まとめ
企業の社長さんたちにホンネを聞いてみると、男性の場合や転職後の働き方によっては、転職回数が多いことがネックとなる可能性が高いことがわかりました。
雑誌やインターネットの記事を見ていると、転職に寛容な印象もありますが、実際にはまだまだ転職を繰り返すと採用されにくい状況にあるようです。
また、新型コロナウイルスの影響で、外食産業や小売店をはじめ多くの企業が厳しい経営状態にあることも、考慮しておきましょう。