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紫外線は美肌を目指す人にとって天敵。
そのため日焼け止めは強いものを使い、なんとしても肌を守りたい……その考えは少し間違っているかもしれません。日焼け止めは数値が高ければ高いほど良い、というわけではなく、自身の肌や環境に見合った製品を選ぶのが大切です。
日焼け止めの正しい選び方と基礎知識についてご紹介いたします。
日焼け止めのSPF・PAとは
私たちの肌をおびやかす紫外線には「紫外線A波(UVA)」、「紫外線B波(UVB)」さらに地上には届かないとされている「紫外線C波(UVC)」の3種類があります。
それぞれ肌に与えるダメージに違いがありますが、日焼け止めで対策ができるのはA波とB波です。
【紫外線A波(UVA)=シワ・たるみなどを引き起こす】
室内・曇り空の日でも肌内部の深いところまで入り込み、コラーゲンをはじめとする肌の組織を破壊する。結果、肌に弾力と水分が失われシワやたるみを引き起こす原因に。
【紫外線B波(UVB)=シミ・そばかすを引き起こす】
日に焼けた肌が炎症を引き起こす原因。A波のように肌の奥までは届かないものの、B波を浴びることで皮膚細胞を酸化する活性酸素が肌の中で生まれる。肌は自身を守ろうとメラニン色素を増やし、結果、シミやそばかすが肌表面にできる。
SPFとPAは、それぞれこのA波とB波に対してどれだけの対策ができるかを示した数値です。
「SPF」の効果・意味
SPFは主にシミ・そばかすの原因を作る紫外線B波を防ぎます。
SPFの数値=紫外線に耐えられる時間、と考える方が多いですが、具体的には少し違います。SPFの数値は、「何もつけていない時より数字の倍数だけ紫外線に対するシールドを張るもの」と考えてください。
たとえば、何も塗っていない状態で日に当たっていたら、10分で肌が赤くなり始めたとします。SPF50の日焼け止めを塗っていれば、500分(約8時間)日に当たってやっと肌が赤くなり始める、という意味です。
※個人差あり
「PA」の効果・意味
一方でPA値はもっとわかりやすく、紫外線A波(UVA)に対してどれだけ防止効果があるかを示したものです。
+の数は国内基準では4個が最大であり、数が多ければ多いほどA波を防ぎます。
肌を傷めない、正しい日焼け止めの選び方
SPFとPAについて知ると「それならどちらも値が大きい方を選べば良いのでは?」と考えてしまうかもしれません。
しかし日焼け止めはこの2つの値が大きければ大きいほど、肌への負担も増えます。
無闇に値の高いものを選ぶのではなく、正しい選択をして肌を守りましょう。
(参考:『SPFとPAの違いって?賢い日焼け止めの選び方|アネッサ(ANESSA)公式サイト』より)
(1) シーンによって使い分ける
下記の表を参考に、どの程度の強さが自分には必要なのかを参考にしてください。
たとえば、普段家の中にいるだけの人が、美肌を保ちたいとSPF50・PA++++の日焼け止めを塗っていたとしたらどうでしょうか。
SPFとPA値の高い日焼け止めは、肌を紫外線から守るために数々の化学成分が含まれています。
人体に悪影響はないとも言い切れないため、肌にとってはストレスになる場合も。
必要のない過剰防衛は肌に負担を増やし、美肌とは真逆のベクトルに向かってしまいます。
日焼け止めはライフスタイルやシーンにそって使い分けることで、紫外線対策をしつつ肌を守ることができます。
(2) 顔用と体用は使い分けよう
日焼け止めには顔用と体用があります。この2つの大きな差は成分です。
顔は体の皮膚よりもデリケートにできています。そのため、顔用には保湿成分や美容成分が含まれている場合が多く、化粧下地にも使えるよう調整されているのです。
一方で体用は、顔用よりも日焼け防止効果が高い成分が含まれている場合が多くあります。また、塗る面積も多いため、伸びの良さや着け心地なども考慮されています。
体用を顔に塗るにはやや刺激が強く、顔用を体に塗るには少し物足りない……そのため顔用と体用は、区別して使った方が無難です。
(3) 肌にあった日焼け止めのタイプを選ぶ
日焼け止めには
・クリームタイプ
・ローションタイプ
・スティックタイプ
などさまざまなテクスチャが存在し、
・さっぱりタイプ
・しっとりタイプ
・肌に優しいタイプ
など効果もさまざまです。
自身の肌の弱点を克服できるような日焼け止めを選ぶことで、日焼け止めの負担を減らし紫外線対策が実現します。
オススメの日焼け止め5選
最後に、美肌を目指すコスメマニアたちに人気の、オススメの日焼け止めをご紹介します。
『RMK 』の「ロングラスティングUV」
『RMK 』の「ロングラスティングUV」(3,850円)は化粧下地として販売されていますがSPF45・PA++++と、とても高いUV効果を持っています。
つけると乳液を塗った後のように肌がモチモチになり、その後さらりと馴染みます。上からリキッド、パウダーどちらのファンデーションを塗っても、メイク崩れが少なくなると話題の製品です。
『KOSE』の「サンカットトーンアップUV」
『KOSE』の「サンカットトーンアップUV」(968円)はコスメマニアの間で通称「サンカット紫」と呼ばれているアイテムです。
国内基準においてもっともUV効果が高いとされるSPF50+・PA++++の同商品には、微細なピンクパールが含まれています。コントロールカラーのように肌に透明感をプラスし、日焼け止めと美肌効果を同時に叶えてくれる製品です。
『アクセーヌ』の「スーパーサンシールド EX」
『アクセーヌ』の「スーパーサンシールド EX」(4,400円)はSPF50+・PA++++とUV効果が高いですが、低刺激性なので肌に優しく透明感のある美肌ヴェールに仕上げられる日やけ止めベースクリームです。
『LA ROCHE-POSAY』の「UVイデア XL プロテクションBB」
『LA ROCHE-POSAY(ラ ロッシュ ポゼ)』の「UVイデア XL プロテクションBB」(3,740円)は普通肌~乾燥肌、敏感肌にも使えるBBクリームですがSPF50+・PA++++とUV効果も高く、紫外線からしっかり肌を守りながら、気になる部分もしっかりカバーしてくれ、ツヤのある仕上がりに整えてくれる製品です。
『Naris(ナリス)』の「UV プロテクトロジー」
『Naris(ナリス)』の「UV プロテクトロジー」(1,650円)はメイクの上からも使えるスプレータイプの日焼け止めで、SPF50+・PA++++とUV対策&潤い成分が配合されており美肌ケアにも◎な製品です。スプレーなのでスッと広がり素早く塗布できオススメです。
正しい日焼け止め選びで紫外線から肌を守ろう
日焼け止めは数値や効果が高ければ良いわけではありません。
化粧や肌との相性、ライフスタイルによって使い分けが必要です。
自身に合った正しい日焼け止めを選んで、一年中降り注ぐ紫外線から肌を守りましょう。