子どもが生まれると、考えなければいけないのが教育費。幼稚園・保育園から始まり、大学まで進学させようと思うとたくさんのお金が必要になります。
いずれ必要となるお金なので準備をしなければいけないのは分かっているけれど、赤ちゃんの間はオムツ代がかかったりミルク代がかかったりと、目の前の支出に気を取られがち。
改めて積み立てを始めるのが負担なら、児童手当を全額貯金しておくのもひとつの方法です。児童手当を教育費として貯めておく場合の、教育費の準備の仕方についてご紹介します。
児童手当とは何かを知っておこう!
児童手当とはどのような制度なのかをまずは説明しておきますね。
児童手当とは、中学校卒業までの児童を養育している方に支払われる手当のこと。子どもが誕生し、出生届を提出するときに児童手当の認定請求も行います。
手当の支給には所得制限があり、例えば扶養親族が2人なら所得制限限度額は6,980,000円。所得制限をクリアすると年に3回、6月・10月・2月に前月分までの手当が支給されます。
支給額(月額)は以下の通り。
3歳未満・・・一律15,000円
3歳以上小学校終了前・・・10,000円(第3子以降は15,000円)
中学生・・・一律10,000円
高校卒業までの教育費は毎月のやりくりから
教育費の中で、大きなお金が必要なのは大学です。けれど、大学費用が必要になるまでの18年間に教育費がかからないわけではありません。幼稚園・保育園から高校卒業までの間にも学費は必要ですし、子どもの可能性を広げる習い事にだって通わせてあげたいですよね。
この期間にかかる教育費は、毎月の家計からやりくりするのが良いでしょう。私立の中学校を検討している、いくつも習い事をさせてあげたいということなら、その費用を毎月のやりくりから捻出できるかを考えてみましょう。
児童手当は全額貯金して大学費用に
毎月のやりくりで高校卒業までの教育費を捻出し、さらに追加で大学費用を積み立てておくのはとても大変です。
そこで、児童手当を大学費用に充てるため全額貯金しておくと後々ラクになります。国立大学の学費は2,500,000円ほどかかると言われています。大学に支払う費用の他に、自宅を出て進学するなら家賃や食費など生活するためのお金も必要に。
子どもがどのような道に進学するか分からないからこそ、せめて学費は準備しておきたいですね。
児童手当を全額貯金するといくらになる?
では、児童手当を貯金するとどれくらいの金額になるのかも見ておきましょう。
児童手当は、申請した月の翌月分から支給となります。そして、15歳の誕生日後の最初の3月31日までが支給対象。2つの例をご紹介します。
【CASE1.】4月生まれの第一子
4月に誕生し、5月分から支給されることになります。
3歳未満→15,000円×35カ月=525,000円
3歳以上小学校終了前→10,000円×120カ月=1,200,000円
中学3年間→10,000円×36カ月=360,000円
生まれてから全額貯金をすると、合計2,085,000円。
【CASE2.】10月生まれの第一子
10月に誕生し、11月分から支給されることになります。
3歳未満→15,000円×35カ月=525,000円
3歳以上小学校終了前→10,000円×114カ月=1,140,000円
中学3年間→10,000円×36カ月=360,000円
生まれてから全額貯金すると、合計2,025,000円。
生まれ月により金額の差が出るものの、全額を貯金すると2,000,000円ほどになることが分かりました。国立大学の学費で2,500,000円ほどと言われているので、ここまで貯めることができれば安心ですね。
子どもが高校生になって、3年間で慌てて大学費用を貯めようとすると、
2,500,000円÷36カ月≒69,000円
中学校までは公立校に通っていても、子どものやりたいこと、成績などを考慮して高校では私立校に通うということは珍しいことではありません。
私立高校の学費を払いながら、月に69,000円も貯金をするなんて、とても難しいですよね。
大学費用は、小さいうちからコツコツと貯めておくことがとても大切です。
まとめ
教育費のことを考えると、どう始めてどのように貯めていけばよいのか、不安になることもあるでしょう。
将来、教育費を準備できていなかったという理由から子どもが希望する進路を断念したり、とてもハードな貯金計画を実行したり、そんなことがないように、コツコツと時間をかけて積み立てておくのが賢い方法です。
児童手当はいつの間にか使ってしまうのではなく、元々ないものと考えて全額貯金しておくとラクに積み立てることができるので試してみてくださいね。
※記事内容は2020年8月現在の制度に基づいて作成しています。