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「入社して数年、ひと通りの仕事を覚えたので次のステップに進みたい」、「なんとなく将来が不安。いざという時役立つスキルがほしい」という考えが頭をよぎったことはありませんか?
スキルアップしたい、またはその必要を感じているけれど、何から手をつけていいのかわからない人に向けて、自分に合ったスキルの探し方をご紹介します。
自分の棚卸しをするようなつもりで「何のために」「何を」「どうやって」の3つを見つめ直し、スキルアップのためにやるべきことを見つけましょう。
1.「何のために」スキルアップをする?
まずはなぜスキルアップを求めているのか、目的意識をはっきりさせることが大切です。
現職に関するスキルを高めたい
とくに転職の予定がなく部署異動の可能性も低いなら、すでに身についている能力をさらに発展させられないか考えましょう。
営業職であれば「顧客からの値下げ交渉に弱い」、デザイナーであれば「Illustratorで使いこなせない機能がある」というように、弱点を意識すると身につけるべきスキルが見えてきます。
また「技術職×マネジメント」、「一般事務×プログラミング」など別分野との掛け算を意識して、替えのきかないユニークな人材を目指すのもひとつの方法です。
管理職として成長したい
管理職につくと、これまでとは違った役割や能力が必要となります。
長年現場での仕事にあたっていた人の場合、長期的な見通しやリーダーシップを求められて戸惑ってしまうことも。
業務に関する豊富な知識と経験、チーム全体を目標達成に導く思考力や探求力、部下を育成する対人能力の3分野に注目しましょう。
転職や副業を考えている
もしも今とは違う業界や業種への転職、副業を立ち上げることを予定しているなら、新しく必要となる知識を学んでみてはいかがでしょうか。
新卒採用向けに業界を解説した本や、社会人向けのセミナーやスクールで勉強するのがオススメです。
希望と近い環境で働く人にインタビューをすることでも次の職へのイメージを掴めます。
どこに行っても仕事に困らないスキルがほしい
日本特有の終身雇用を前提とする企業文化は、数十年前と比べて大きく変わりました。
予期せぬ失職は誰の身の上にも起こり得ることです。
結婚や出産などライフステージの変化をきっかけに、キャリアプランの軌道修正を迫られるケースもあります。
そんな局面で役立つのは何でしょうか?
ひとつは資格や検定など、自分の能力を客観的に証明できるものです。
もうひとつはコミュニケーション能力です。
どんな仕事も多かれ少なかれ人間関係の上に成り立っています。
取得したい資格が見つからない人は、対人能力を磨くところから始めると良いでしょう。
2.「何を」高める?
ここからは、希少価値の高い人材になるためのビジネススキルを一部ご紹介します。
コミュニケーション力
社会に溶け込んで働く以上、人と関わらずに済む人は皆無といってよいでしょう。
コミュニケーション力は同僚や顧客との安定した関係を作り、スムーズに仕事を進める上でとても大切です。
相手の意見や気持ちを言葉だけでなく、表情や会話の間、仕草などから汲み取れる人は信頼されます。
また、自分の心の動きを深く理解し、適切に伝える力もコミュニケーションにおいて重要です。
論理的思考力
事実を正しく把握し、根拠をもとに結論を導き出す能力です。
課題の洗い出しや目標の達成には論理的思考力が大切な役割を果たします。
また人間関係を築く上でも、誰にとっても明快な論理に基づいて対話をすることはとても重要です。
管理職のように人をまとめる立場はもちろん、誰もが身につけたい能力のひとつです。
専門知識
スキルというと何かしらの技術というイメージがあるかもしれませんが、専門知識もスキルのひとつです。
正確には専門知識が豊富なだけでは十分ではありません。
インターネットやデータベースの技術発展とともに、誰もが簡単に膨大な知識にアクセスできるようになったからです。
専門知識を持っているだけでなく、必要な時に思い出し、別の知識と組み合わせて活かす回転の速さこそが重要です。
「商品に使われている技術」や「業界が現在に至るまでの歴史」など、専門知識の豊富さは立派な武器になります。
セールススキル
セールススキルは商品の魅力を伝えて顧客のニーズに訴えかけ、購入意欲をかき立てる能力です。
営業職についている人にはもっとも基本と言ってもよいスキルですが、企画職やクリエイター職など、他の職種でもたいへん役立ちます。
社内プレゼンのような場でも、セールススキルがあれば上司や同僚に自分のアイデアのメリットを効果的に伝えることができます。
語学力
外国語が使いこなせることは国際化が進むビジネスにおいて非常に強みです。
もちろん長時間かけて学ばなければビジネスレベルの能力は身につかず、継続した研鑽が必要です。
一朝一夕にはいきませんが、その分希少価値が高く重宝されます。
マーケティングスキル
顧客が今何を求めているのか、最新の市場で注目されているのは何か、既存の商品やサービスのエアポケットはないかなどを察知するマーケティングスキルは、一部の職にのみ必要なものではありません。
エンジニアなどの技術職であっても、市場を意識することは必要です。
むしろ直接マーケティングに関係ない仕事をしている人ほど、マーケティングスキルを身につけると大きく成長できる可能性があります。
リーダーシップ
仕事にはチームの意志を統一し、目標に向かってメンバーを引っ張っていけるリーダーが必要です。
トップダウンで指示するだけでなく、メンバーのモチベーションを維持したり、時にボトルネックになっている課題を解消したりする能力も求められます。
管理職や経営者に必須の能力と言えます。
3.「どうやって」スキルを学ぶ?
身につけたいスキルのほかに、どのようにスキルを学ぶかも考えましょう。
今の生活環境や自分の個性にあった方法は何でしょうか?
独学
毎日のニュースや新聞に目を光らせて情報収集をしたり、書籍で独習をする方法がこちらです。
もっともマイペースに進められる方法と言えます。
ただし自分ひとりでやり遂げる強い意志が必要です。
OJT
先輩社員や上司の指導のもと、実地で仕事をこなしながらスキルを高める方法です。
普段の仕事の中にも成長の鍵はたくさん隠れています。
参考にしたい社員が近くにいればとても有効です。
セミナーやスクール
スキルアップのために十分な時間やお金を捻出できるなら、セミナーや社会人向けスクールに通ってみてはいかがでしょうか。
プロ講師の手ほどきを受けられることや、ともに頑張る仲間ができることなどメリットはたくさんあります。
有料のものも多くコストはかかりますが、投資した分の学びを得ようと積極的な姿勢で臨めばモチベーションのアップにもつながります。
ただし講義の内容や質については事前にじっくり検討しましょう。
留学
海外への留学も、検討する価値は十分にあります。
とくに語学習得や国際的に通用する資格を目標としているなら効果的です。
知らない文化に触れ、多くの人と交流することは、視野を大きく広げてくれるでしょう。
年齢制限がありますが、ワーキングホリデーなら外国で働きながら学ぶこともできます。
まとめ
スキルアップの必要を感じても、あまりの選択肢の多さに迷ってしまうかもしれません。
しかしスキルの種は必ず自分の中に眠っています。
これまでの道のりや自分の強み、実は興味があったことに今一度目を向けてみてください。