ドイツ料理と聞いて思い浮かぶものと言えば、ジャガイモ、ソーセージ、ビール。
こういった先入観はたいてい間違っているものですが、実際ドイツの食文化においてジャガイモはかなり大きな位置を占めています。
スーパーマーケットでは大きな網の袋に入ったジャガイモが山のように積まれていますし、品種も料理の種類もとても豊富です。
塩ゆでやサラダ、グリル、フライドポテト、マッシュポテトやポテトスープ、グラタン、そしてクヌーデル(ジャガイモ団子)などなど。
今回はそんなバリエーション豊かなドイツのジャガイモ料理の中から、ドイツ風ポテトサラダをご紹介します。
日本でポテトサラダと言えばマヨネーズでの味付けが一般的ですが、ドイツのポテトサラダではお酢またはクリーム、サワークリームなどを使います。
(1)マヨネーズを使わない南ドイツ風ポテトサラダ
はじめに、南ドイツでよく食べられているクラシックなポテトサラダを紹介します。
日本でいう味噌汁のように各家庭でさまざまなレシピが受け継がれており、無数のバリエーションがあるので、下記は一例です。
ぜひ好きなようにアレンジしてみてくださいね。
◆材料(4~5人分)
・ジャガイモ:500g
・たまねぎ:120g
・油:大さじ2
・ブイヨン:175ml ※市販の固形ブイヨンを溶かして使う
・白ワインビネガー:大さじ2
・マスタード:大さじ1/2
・生ハム:40g
・あさつきまたは青ネギ:適量
・塩、胡椒、砂糖:適量
◆作り方
1.ジャガイモを洗い、皮付きのまま鍋にいれて水から火にかける。沸騰したら中火にし、串がスッと通るまでゆでる(目安:大きさにより15~25分)
2.ジャガイモをゆでている間にたまねぎをみじん切りにする。別の鍋に油を熱し、たまねぎを入れてフタをする
3.たまねぎが透き通ったらブイヨンとマスタードを入れて煮立てる。火を止めて白ワインビネガー、刻んだ生ハムを加える。塩胡椒で味付けする
4.ジャガイモをザルにあげ、水で急冷して皮をむき、5ミリ程度の半月切りにする。(3)にひたして30分ほど味をなじませる
5.食べる直前に小口切りにしたあさつき(または青ネギ)を加える。最後にもう一度味を見て、塩、胡椒、砂糖で味をととのえる
※ブイヨンは市販の固形ブイヨンを想定しています。コンソメでも代用できます。
※商品によって塩の分量に差があるので、味付けは調整する必要があります。
ジャガイモをスープにつけてすぐ食べるのではなく、少し味を染み込ませるのがポイントです。
なお、現地ではチャイブ(西洋あさつき)が薬味として使われています。日本でもお店によっては購入できますが、あまり一般的な野菜ではないのであさつきや青ネギで代用しました。
【オススメのトッピング】
生ハムの代わりにベーコンで作っても味にボリュームが出ます。
その場合、ベーコンを鍋で炒め、出てきた油でたまねぎを蒸し焼きにすると無駄がありません。
ベーコンのカリカリとした食感もよいアクセントになってくれます。
(2)サワークリームのポテトサラダ
さらにシンプルな、サワークリームで和えるタイプのポテトサラダもドイツでは食べられています。
◆材料(4~5人分)
・ジャガイモ:500g
・サワークリーム:100g
・あさつきまたは青ネギ:適量
・塩、胡椒:適量
◆作り方
1.ジャガイモを洗い、皮付きのまま鍋にいれて水から火にかける。沸騰したら中火にし、串がスッと通るまでゆでる(目安:大きさにより15~25分)
2.サワークリームと塩、胡椒をボウルに混ぜておく
3.ジャガイモがゆであがったら皮をむき、5ミリ程度の半月切りにする
4.ジャガイモの粗熱がとれたら、小口切りにしたあさつき(または青ネギ)と一緒に(2)のボウルで和える
こちらは冷蔵庫で冷やして食べますが、温かくても美味しく食べられます。
シンプルなので新鮮なジャガイモや、春先に出回る新じゃがで食べると美味しいレシピです。
【オススメのトッピング】
フライドオニオンやほぐした焼鮭を加えるとインパクトのある味わいになります。
ジャガイモの品種に注意
ポテトサラダを作る時は、煮崩れしにくい「メークイン」や「とうや」といった品種のジャガイモを選びましょう。
「男爵」などの品種は粉吹き芋のような料理にすると美味しいですが、長時間煮ると耐えられず崩れてしまいます。
ボウルの中で和える時にボロボロになってしまうので、ジャガイモを購入する際は確認してみてくださいね。
まとめ
ドイツ風ポテトサラダ2品をご紹介しました。
味がしみるとさらにおいしくなるので、作り置きにもぴったりです。
慣れ親しんだマヨネーズのポテトサラダももちろん美味しいですが、違ったレシピで作ってみると新鮮に味わえるかもしれません。
ぜひ試してみてくださいね。