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東京・自由が丘に本店を構える『黒船』。大阪・南堀江にも直営店を持ち、東京・名古屋・大阪など、全国の百貨店や駅・空港に加え、台湾や中国にも出店している菓子ブランドです。
その看板商品である「黒船カステラ」が、2003年の創設以来初となるリニューアル!
シンプルゆえに、味のごまかしが効かないカステラ。
どんな点にこだわってリニューアルに取り組んだのか、開発を担当した『黒船』ブランド統括本部 商品開発課の植尾 匠マネージャーにお話を伺ってきました。
トレンドを取り入れつつ、独自の研究を重ねてリニューアル
国産の上質な卵、小麦粉などを使って焼き上げていた「黒船カステラ」。
今回のリニューアルに伴い、今まで使用していた国産小麦粉を、豊かな香りの国産の石臼挽小麦に刷新。「石臼で挽くと、熱によるダメージが少なく、小麦本来の味が楽しめます」(植尾さん)。
また、「今のカステラ業界のトレンドは、“ふわっとしっとり、口溶けがいい”」と植尾さん。
そのトレンドを取り入れるべく、通常カステラには使用しない乳製品を使用。
北海道の大自然で育った乳牛から絞った牛乳と、その牛乳から作られたクリームを新たに導入することによって、従来の“ずっしり”とした食感のカステラとは異なる、洋菓子の生地のような“ふんわり感”を実現したのだそうです。
時間による味の変化も楽しめる、新「黒船カステラ」
「黒船カステラ」の日持ちは、リニューアル後も変わらず、製造日を含む7日間。
日持ちはしないながらも、その分、「できたての美味しさと本物の味わいが楽しめる」と好評を得ています。
今回のリニューアルで植尾さんが提案するのは、「時間の経過による味や食感の変化を楽しむこと」。
作りたてを味わえる製造日直後は、「ふんわり」と「しっとり」の絶妙なバランスが楽しめますが、日が経つにつれて食感は「しっとり」感がUP。味も、徐々に卵や小麦などの“素材感”が強くなるため、味を感じやすくなるのだそうです。
植尾さん個人的には「最終日が一番好き」とのこと。
“食べ比べ”で、「黒船カステラ」の繊細な味の変化を楽しむのも一興です。
『黒船 大丸心斎橋店 QUOLOFUNE LAB.』では「黒船カステラ」を使ったスイーツも
今回取材に伺ったのは、Osaka Metro「心斎橋駅」直結の『黒船 大丸心斎橋店』。
直営店『黒船 南堀江店』に併設された工房で丁寧に作り上げられたお菓子が運ばれ、大丸心斎橋店にも並びます。
リニューアルした「黒船カステラ」を中心に、秘密のソースが染み込んだ「MIRAIカステラ」(1パック496円)、瀬戸内産レモン皮が爽やかに香る、滑らかなクリームがたっぷり詰まった、大丸心斎橋店限定のふわふわカステラシフォン「黒船ファンク」(1個410円)など、思わず目移りしてしまうほど美味しそうな和洋のお菓子が勢ぞろい!
お菓子だけでなく、『大丸心斎橋店 本館』のアールデコ・スタイルを想起させるデザインが素敵な同店限定のオリジナルテーブルウエアにも注目です。
さらに、併設の『黒船 大丸心斎橋店 QUOLOFUNE LAB.』では、“飲むカステラ”「カステラキューシェイク」や、「MIRAIカステラ」を使用したパフェなどが楽しめるイートインスペースも。
「“カステラ=年配の方が好まれるお菓子”という概念を壊したかった」(『黒船』を運営する『長崎堂』販売本部 西日本販売課の高 亜里紗マネージャー)という目的で開発した“カステラドリンク”、“カステラスイーツ”は、若い女性を中心に大人気を博しているのだそうです。
※『長崎堂』の“崎”は「たつさき」、高 亜里紗さんの“高”は「はしごだか」
実はたくさんある、「黒船カステラ」の楽しみ方
「カステラはそのまま食べる以外にアレンジ方法がないから、食べ飽きそう」というのは大間違い。
『黒船』の公式Instagramでは、「黒船カステラ」を使ったケーキの作り方や、アイスを乗せた「カステラトースト」など、アレンジ方法が紹介されています。
また、「少しトースターで温めて、バターを乗せて食べても美味しいですよ」(高さん)など、実はカステラの可能性は無限大!?
カステラ職人が心を込めて完成させた、新しい「黒船カステラ」。
手土産はもちろん、“おうちカフェ”のお供にもオススメです!