第10回目となる、アジア映画の祭典『大阪アジアン映画祭』。
より多くの人々にアジア映画への関心を持ってもらうことを目的に設けられた「オーサカ Asia スター★アワード」は、アジア映画界に多大な貢献をし、かつ、今後の活躍が期待される映画人を1名選出し、授与するというもの。
第1回の受賞者は、台湾の人気俳優・張孝全(チャン・シャオチュアン/ジョセフ・チャン)!! 3/7(土)、『シネ・リーブル梅田』にて、授賞式とトークショーが開催された。
クリスタルの盾と花束を贈られ、客席から盛大な拍手で受賞を祝福された張孝全は、「とても緊張しています」と汗をぬぐいながら、「『大阪アジアン映画祭』は、僕にとって特別なものになりました。初めての大阪でこのような賞をいただけて心から感謝します」と挨拶。
続いてトークショー。
前日に道頓堀で開催された『大阪アジアン映画祭』のオープニングイベントは、遊覧船に乗って登場したことを「とってもスペシャルな経験でした」と振り返り、トークショー当日の昼間はオフだったとのことで「たこ焼きやビフテキを食べたり、古い町並みを散策したり。レトロな映画館を見学したりもしました。あと、とってもレトロな喫茶店に行ってきましたよ!」と、台湾ご出身の劉盛森さんがオーナーを務める『大阪駅前第1ビル』の純喫茶『マヅラ』へ行ったことも教えてくれた。
また、俳優という職業について「俳優は製作者の中でとても幸せな立ち位置にいます。多くのスタッフが、僕の役作りのために尽力してくれるのは、本当に光栄なことです」と語り、昨年末日本公開の映画『真夜中の五分前』(配給:東映/監督:行定 勲)の撮影時「文化が違えば、考え方も違います。言葉が通じないことは苦労もありますが、言葉では伝えきれないもの……感覚といいますか、何も言わなくても、何となく雰囲気でお互いにわかり合えてしまうこともあるのです。行定監督とは、そういうところがありました」というエピソードも披露してくれた。
ここからは、ファンからの質問タイム。
最近北海道で映画の撮影をしていたという彼に印象に残ったエピソードを聞くと、「雪の降らない台湾で生まれ育ったので、雪があんなに積もっているのを見て、興奮しました。今回の撮影は非常にタイトで自分の時間がなかったので、また機会があれば北海道に行きたいですね」と回答。
また、台湾のオススメスポットは「台湾東部の花蓮、台東。交通の便が若干よくないので、昔ながらの雰囲気が残っていますのでぜひ行ってみてください!」。ちなみにオススメの台湾グルメは「臭豆腐」とか。
さらに、「馬志翔(マー・ジーシアン)監督とはプライベートでも大変仲が良いのに、“なぜ俺を『KANO』に出さない!?”と思われなかったですか?」という質問には、「こういう映画を撮るよ、とはかなり初期の頃に聞いたんだけど、“主人公は高校生だから無理だね!!”と言われました(笑)」と秘話も公開してくれた。
最後に、今後の活動について聞かれると「監督業は、とても大変な職業。今はやってみたいとは思っていません。将来こういう俳優になりたいというのも、具体的にはないのです。未来は今の自分が作ります。今をしっかり、ちゃんと演じていれば、自然に未来はやってくると思っています」と真摯な姿勢で語り、最後に「今日は皆さんと長い時間お話ができて、本当に嬉しく思います。『大阪アジアン映画祭』に感謝致します」と、楽しいトークショーを閉じた。
ちなみに、張孝全も特別出演する爆笑コメディ『コードネームは孫中山』は、3/13(金)13:20~、『ABCホール』で上映。
※3/14〈土〉16:00~『シネ・ヌーヴォ』の回はチケット完売
『大阪アジアン映画祭』は3/15(日)まで、『梅田ブルク7』、『シネ・リーブル梅田』、『シネ・ヌーヴォ』などで開催。詳細は公式ホームページ(http://www.oaff.jp)にて!