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「外国語が自由自在に話せたら、もっと違った人生が開けるのかな……」と考えたことはありませんか?
ビジネスのキャリアアップにおいても、プライベートにおいても、外国語ができれば世界がぐっと広がりますよね。
とは言え、外国語の習得には多大な時間とお金がかかるイメージが強く、なかなか最初の一歩を踏み出せないのも事実。たとえば諸説ありますが、日本語を話す人が英語を習得するには2,000時間から3,000時間必要とされています。
英語の授業がある学生時代ならまだしも、忙しい社会人が英語を学ぶ場といえば、有料の英会話スクールやワーキングホリデーを利用した海外留学など、本格的でお金のかかるものが主でした。
ところが最近ではインターネットの発達により、日常のスキマ時間を活用して外国語を学べる無料コンテンツがたくさん登場しています。英語や中国語などの使用人口の多い言語だけでなく、日本ではマイナーな言語を学ぶ機会も増えてきました。
語学学習にたくさんの時間と根気が必要な点はいつの世も変わりません。ですが、少なくともお金については新時代に突入したと言えそうです。
今回はなるべくお金をかけずに外国語を学ぶコツをご紹介します。最初は1日15分程度でもかまわないので、毎日続けるのがポイントです。
まずは基本文法をマスター&総復習!
文法学習は中古の参考書で
まずはすべての基本となる文法を覚えましょう。
英語の場合、物持ちの良い人なら学生時代の参考書や辞書を残している人も多いかもしれませんね。
まったく知らない言語を始めるのなら、書店で自分に合いそうな初級者向け文法書を1~2冊買って、何周か繰り返し読み通すのがオススメです。
馴染みのない文法も、繰り返すことで少しずつ覚えられます。
さらにコストを抑えたい人は、街の古本屋さんを探してみましょう。大学生が卒業していく3~4月頃や、外国語に力を入れている大学近くの古書店が狙い目です。
【メリット】
- 実力や好みに合った本を選べる
- じっくり繰り返し学びやすい
【デメリット】
- 多少ではあるがお金がかかる
- 発音はCDや他の教材で学ぶ必要がある
無料サイトを活用しよう
書籍で学ぶ方法はオーソドックスですが、最近ではインターネットを通じて語学を学べるコンテンツやアプリが充実してきました。
ここでは、多言語に対応した有名な無料サイトを2つご紹介します。
「TUFS言語モジュール(東京外国語大学21世紀COEプログラム「言語運用を基盤とする言語情報学拠点」)」は、外国語に特化した国立大学である『東京外国語大学』が提供するコンテンツです。文法だけでなく語彙や実践的なフレーズを小さなステップ(モジュール)に分けて学習できます。言語によっては動画や音声の視聴も可能です。
「Duolingo(デュオリンゴ)」は世界中で3億人以上が利用している無料の語学学習プラットフォームです。かわいいイラストを交えながらゲーム感覚で基本文法や簡単な単語、発音を学べます。レッスンをこなすともらえるバーチャルコインなど、モチベーションアップの仕掛けがたっぷり。PC版のほか、アプリ版もリリースされています。
【メリット】
- 完全無料で学べる
- 動画や音声にアクセスしやすい
【デメリット】
- 本に比べると選択肢が少ない
- インターネットがないと使えない
単語は無料アプリで覚えよう
語学学習において単語をどれだけ知っているか、つまりボキャブラリーの豊富さはとても大切です。
文法を理解していても、単語がわからなければ文章の意味がわかりません。反対に、現地の人と話す際、簡単な内容なら単語をでたらめに並べるだけでもなんとかなるかもしれません。それほど単語は重要です。
単語力をアップするには、スマホで無料の単語帳アプリを探すのがおすすめです。多くのアプリでは画像や発音を含んだクイズ形式になっており、楽しく学習できます。
移動中や待機中などのスキマ時間でプレイできるのもポイントです。
【メリット】
- クイズ感覚でスキマ時間で楽しく学べる
- 絵や音と合わせて感覚的に覚えられる
【デメリット】
- クオリティはアプリによってまちまち
- 使用人口が少ない言語はアプリが見つからないかも
日常的に外国語を浴びよう
ここからは基本文法と単語を身に着けた人向けの発展編です。
日本にいながらにして外国語を学ぶには、日常でどれだけその言語に触れるかが鍵となります。
学びたい言語のラジオや音楽を「ながら聴き」
最近では他国のラジオやPodcast、音楽を無料で聴けるサービスが増えてきました。通勤時間やお風呂、家事の間など、ちょっとした時間に流す習慣をつけましょう。お気に入りの番組やアーティストが見つかるとやる気もアップします。実力に合っていることも大切なので、最初は子ども向け番組や童謡から始めると良いかもしれません。
【メリット】
- ネイティブの発音に耳を慣らせる
- スキマ時間で”ながら聴き”できる
【デメリット】
- 実力に合っていないと、聞き流すだけになってしまうかも
無料の動画サイトを利用する
「YouTube」のような動画配信サイトには、語学学習を目的とした動画が多数アップされています。発音や文法など、気になるトピックに絞って探せるのも嬉しいポイントです。「TED Talks」は複数の言語に対応しており、特定のテーマについて専門家が話す5分~30分程度の動画を視聴できます。
【メリット】
- 仕草や表情、抑揚などに触れられる
- 興味のあるテーマを探しやすい
【デメリット】
- じっくり腰を据えて視聴できる環境が必要
SNSを活用する
日頃なんの気なしに触れているSNS。ふと気づくとスマホでSNSを開いていた、という人もいるかもしれません。
そんな無意識の癖を利用して、学んでいる言語を使うアカウントをフォローしてみましょう。語学学習のアドバイスをしてくれるアカウントのほか、ニュースや有名人もオススメです。
さらに一歩進んで、自分が発信側に回るのもとても効果が期待できる方法です。
語学学習をする上で読んだり聴いたりするだけでなく、書いたり話したりするアウトプットがとても大切であることは、多くの人がご存知でしょう。
始めは1日1つ投稿をするだけでも十分なので、その日あったことを外国語で書く専用アカウントを作ってみてはいかがでしょうか。
【メリット】
- フォローするだけなので気負いがない
- 発信する側に回ればさらに効果アップ
【デメリット】
- 読み飛ばすようになると意味がない
最強の教科書は人間?タンデムパートナーを探そう
基本が身に着くと、やはり実践で試してみたくなるのが人のサガですよね。
机に向かって地道に勉強するのはもちろん大切ですが、もとはと言えば誰かとコミュニケーションがしたくて勉強を始めたはず。できればネイティブスピーカーと話してみたいものです。
そんな時は、「タンデムパートナー学習」を試してみてください。
「タンデムパートナー」とは、語学学習をする相棒のような人のことです。たとえば自分が日本語のネイティブスピーカーで英語を学びたい場合は、英語のネイティブスピーカーで日本語を学びたい人を探してタンデムパートナーにします。
そして定期的に会うなどして、お互いにお互いの言葉を教え合います。生きた言葉に触れることができ、持ちつ持たれつの二人三脚で学べるのでモチベーションアップにもとても有効です。
もしかすると、素敵な友人が見つかるかもしれません。
無料でタンデムパートナーを探すには、自治体の国際交流センターやNPO法人、大学などをあたってみてください。
最近では、語学学習をしたい人同士をマッチングするアプリも登場しています。
【メリット】
- ネイティブスピーカーと実践的なコミュニケーションができる
- 励まし合う仲間ができてモチベーションも上がる
【デメリット】
- お互いの語学力や人柄、スケジュールなど相性が大切
- 日本語を教える必要がある
まとめ
なるべくコストを抑えながら外国語を学ぶ方法をお届けしました。
ハードルが高く感じるかもしれませんが、語学は一生の趣味にできるほど奥深いものです。もちろんキャリアアップにもつながるので、まずは1日15分、気軽に始めてみてください。