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温活とは
健やかな体を保つために適正な体温まで上げる活動を「温活」と呼びます。
理想的な平熱は36.5℃から37℃程度とされていますが、現代女性は35℃台の人も多く体温が低い傾向にあることはよく指摘されています。
体温が1℃下がると代謝は12%から20%、免疫力は30%も低下するのだとか!
低体温が引き起こす不調を自覚している人も少なくないはず。ぜひ温活で適正体温まで近付けたいところですね。
この機会に、今まで意識していなかった人も体温を測る習慣を付け、平熱や体温の変動をある程度把握しておくと温活に役立つはず。
医師考案の「冷えとり」とは
温活するならぜひ知っておきたい冷えとりのこと。
「5本指ソックスを重ねて履くあれね」とピンと来た人もいるのでは!?
実はこれ、進藤義晴先生という医師が考案したものなのです。
進藤先生の提唱する「冷えとり」は、そういったファッションやスタイルのことだけではありません。先生ご自身も続けることで長年の不調から解放されたという、健康の秘密を知りたくはないですか。
なぜ冷えが良くないの?
「冷えは万病の元」と言われています。
冷えで血行不良が起こることで細胞に必要な栄養分や酸素が届かなくなり、その結果、細胞の機能が弱り毒素ができます。
東洋医学では、その毒が溜まることが、病気だと考えられています。
病名は付かないまでも体調がパッとしないなら、その毒が蓄積され始めているかもしれないのです。
冷えとりの主な考え方
意識したいのは「頭寒足熱」で文字通り、頭を涼しく足元を温かくすること。温めグッズの使い方もライフスタイルでも、いつも頭寒足熱を意識しておきましょう。
「冷えとり健康法」が提案する理想の服装は山型。つまり足元はどっしり重ね履きをして、上半身から頭へ向かって薄着になっていくイメージです。
足元は心臓から一番遠く血液が届きにくいため、多くの方が、上半身に比べて下半身の体温が数℃低いのだそう。足元を温めて全身の血流を促しつつ、上半身は風通しを良くしておくことで熱を籠らせず発散させることができるのですね。
冷えとりのメリット
冷えをとることで、実際にどのような効果が期待されるのかも気になります。
まず多いのは体温が上がった人。
免疫力アップのおかげか風邪を引きにくくなったり、下半身を温めるので女性特有の不調にも効果が期待できるようです。
改善を実感できる場所は、その人の体の状態によって違いますが、続けることで何らかの効果を実感している人が多そうです。
体だけでなく、クヨクヨしなくなった、大らかになった、安心感が増したという声も。
「冷えとり」で推奨されている温め方4つ
冷えとりの基本は、半身浴です。
5本指ソックスや、湯たんぽなどで温めることも推奨されていますが、実はそれらは「半身浴の代わりの手段」なのだとか! “一番の理想は、常にみぞおちから下を温めておくこと”だそうですが、24時間半身浴をしているわけにはいかないので、同じような効果が期待できる方法を行うのだそうです。
冷えとり方法(1)半身浴・足湯
みぞおちから下を、37~38℃程度のぬるめの湯にゆっくり(最低20分)浸かります。腕は上半身の一部なので出しておきます。時間をかけて半身浴をする場合は、本や雑誌を持ち込み、蓋の上で読むなどすると半身浴の時間を楽しめます。
冬の寒い時期は、途中で少しずつ熱めのお湯を足すと気持ちよく汗がかけますよ。
半身浴が難しければ、せめて足湯を。温まるまで少し時間がかかりますが、熱が体を巡り出すと全身がポカポカし、じんわりと汗が出てきます。
冷えとり方法(2)「5本指ソックス重ね履き」
ソックスを何枚も重ねて履く健康法。これで冷えとりを知ったという人も多いかもしれません。
基本的な履き方を知っておきましょう。
・1枚目5本指ソックス(シルク)
・2枚目5本指ソックス(綿か毛)
・3枚目指なしソックス(シルク)
・4枚目指なしソックス(綿か毛)
・5枚目普通のソックス(天然素材が望ましいけれど、化学繊維でもOK)
ポイントはシルク、綿or毛、シルク、綿or毛と交互に重ねること。
4枚でも効果が期待できますが、寒さが厳しいときには5枚目のカバーソックスを履くのもオススメです。
冷えとり方法(3)大切なお腹を守る「腹巻」
大きな血管が集まる体の中心部であり、胃や腎臓、腸、子宮など重要な臓器が詰まったお腹はぜひ腹巻で温めて守りましょう。
冷えとりを実践している人の中には一年中しているという声も。腹巻はお腹も背中も同時に温められる効率的な温活グッズといえます。
しかも最近の腹巻はカラフルでデザインも豊富!お気に入りの一枚を手に入れて。
冷えとり方法(4)ポカポカ湯たんぽ
冷えとりグッズの代表格のひとつ、湯たんぽ。
理想的なのは天然素材の陶器製と言われていますが、それ以外でも気軽に使えるものがオススメ。
使い捨てカイロもいいのですが、湯たんぽは何度も繰り返し使えてエコ。
寝るときだけでなくデスクワークのときに太ももの上に乗せたり足の下に置いて使うのもいいでしょう。
ストレスに対処し、大らかに過ごす
東洋医学では心と体は繋がっていると考え、体をケアするだけでは本当の意味で「冷え」は取れないとされています。
冷えとりにおいて特に気にすべきは、クヨクヨやイライラといった心の毒。
現代社会では日常的にストレスを受ける人も多いでしょうが、実はこの心の毒は、冷えの毒の5000倍とも言われています。
ストレスを受けない環境に身を置く、ストレスを受けても流せる術を身に着ける、ストレスを吹き飛ばす趣味を見つけるなど、自分なりにストレスに対処したいものです。
また愛や感謝などの感情は、心を温めてくれます。
好きなことをして、大らかな気持ちで感謝して過ごしていると、心の冷えも流れて行くでしょう。
「腹八分目」と「体を温める食材」もポイント
食べ過ぎもまた、冷えの大敵とされています。過食は血液をドロドロにし、血管の壁にコレステロールが溜まって血の巡りが悪くなり、内臓の働きを弱めてしまうからだそう。
冷えとりでは腹八分目、しっかりと噛んで、体を温める食材を積極的に摂るよう推奨されています。
発酵食品の多い和食は温活の力強い味方です。
逆に、精製された白砂糖やたくさんの小麦粉は体を冷やすので、避ける方がいいでしょう。
まとめ
冷えとりについて詳しくご紹介しました。
外から温める以外に、毎日適度な運動をする習慣をはじめ、筋肉を付けるなど、ほかにもできることはたくさんあります。
特に乾燥した冬は、インフルエンザや感染症が拡大しやすい季節。今すぐ温活を始めてみませんか。