マクラメとは
「マクラメ」という言葉を聞いたことがなくても、雑貨やインテリアショップなどで、植物の鉢を包んで天井から吊らされている編み紐のインテリアといえばピンと来る人もいるのでは。ほかにも壁に掛けるタペストリーでも最近はよく見かけます。
マクラメとはどれかひとつのインテリアのみを指すのではなく、そういったインテリアで使われる装飾的な編み(結び)方の技法全般。そしてひもや糸、ロープなどをその技法で編む、幾何学模様の手芸全般のことです。
マクラメはどこが発祥?
マクラメ(Macrame)とは、アラビア語の「ムクラム」に語源があり、「交差して結ぶ」という意味だそうです。
アラブ諸国でラクダが荷物を運ぶ際の麻袋の結び方が起源という説はありますが、さまざまな職種やライフスタイルにおいて必要に応じて考え出された編み(結び)方の技術が、船乗りや旅人たちによって世界中に広められたのは間違いなさそうです。
日本と「結び」の文化
日本でもその歴史は古く、縄文時代の遺跡から藁を組んだ組み紐などが出土し、正倉院の中には紐を結んだものや鎧にも残っています。
それ以降も水引や華道の花結び(蝶々結び)などでも「結ぶ」技術は様々なところで重宝されてきました。
実用的な役割から始まり発展した後、装飾の目的へと移り平安時代から室町時代にかけて装飾結びのほとんどが出揃ったとされています。
現在での結びといえば、着物や浴衣の帯の結び方ではないでしょうか。どの柄を選ぶかも大切ですが、凝った帯の結び目はその繊細さ華やかさで人目を惹きますよね。
マクラメの魅力
歴史のあるマクラメですが、最近では手芸のひとつとして楽しむ人が増えています。
1970年代に日本で、ヒッピーカルチャーやボヘミアンファッションが流行。マクラメのベルトやバッグなども一緒に流行りましたがその流行は一旦去り、今またインテリアとしてもモダンに生まれ変わったマクラメが注目されているのです。
マクラメの魅力は何といってもボヘミアン、エキゾチックな雰囲気!
インテリアとして部屋に迎えると、たちまち空間の主役になること間違いありません。
マクラメアイテムを作って楽しみたい人にとっては、一本の紐で様々な形を自在に作り出せる創造性も、魅力のひとつでしょうね。
マクラメ編みのインテリアの種類
部屋のポイントになるマクラメのインテリアですが、どういった種類のアイテムがあるのでしょうか。
・まるで壁にかけるアート「ミラー」
マクラメを実用的に取り入れるには、鏡として使えるだけでなく部屋のアクセントになるミラーがオススメ。丸い鏡を中心に、まるで花が咲くように網目部分が広がります。
その可愛さについ何度も鏡を覗き込んでしまいそう!
・種類の豊富さではピカ一!「タペストリー」
マクラメの王道インテリアといえば、タペストリーでしょう。
こちらはピンクのアクセントカラーが際立ったアイテム。色が入ることで、部屋の印象をより左右することができます。
また、定番なだけに様々な編み方やデザインのものがあります。ドライフラワーなどとの相性も良く、お部屋の壁をおしゃれにディスプレイすることができますよ。
・主役級の存在感「カーテン」
カーテンは珍しくマクラメの大作と言えます。繊細なレースのようで、日の光が差し込む様子はとっても美しい!窓辺に飾るだけでなく、部屋の仕切りや目隠しとして使うのもオススメです。
・飾る収納グッズ「マガジンラック」
ユニークなマクラメのマガジンラックは、ただの収納アイテムにあらず。置いておくだけで魅せるインテリアになります。洋書やオシャレな雑誌などを、あえて見えるように飾っておきたいですね。
マクラメと相性のいいインテリアスタイル
紐や流木を使うマクラメアイテムは、BOHOやボヘミアン、西洋海岸風インテリアに取り入れたい相性バッチリの組み合わせです。その特徴はナチュラルな素材感、そして開放感や自由さを演出できること。
素材に綿や麻などの天然素材を選べば、ナチュラルな風合いがそれらのインテリアにより馴染むはず。
手作りするには?
マクラメは買うこともできますが、実は簡単に作れるそうで、手作りにハマる人も続出中!
インテリアとして選ぶ際、探しても気に入ったものに出会わなければ、いっそ自分でオリジナルのマクラメを作ってしまうのもいいですね。
素材の揃え方
初めてで、できるだけリーズナブルに揃えたい人は100円ショップやホームセンターへ。
安価で手に入る麻紐やロープでも、十分に素敵なマクラメを作ることができます。
タペストリー用の棒も同じ場所で買えますが、オススメは流木。少し値段はしますが通販でも購入できますし、近くに海があるならビーチで探してみましょう!
天然の樹木を使うと風合いに差が出るので、特別なインテリアに仕上がるでしょう。
どうやって学ぶ?
マクラメの写真集さながら見ているだけでワクワクする本や、効率良く学べる動画を使ったり、通信講座や地域の教室など、学ぶ方法はたくさん!
マクラメはそこまで難しくないので独学でも学べますが、より凝ったものを作りたい、一緒に作る楽しみを共有したいなど、楽しみ方によっては教室などに通うこともできますよ。
まとめ
マクラメの世界は奥が深く、その編む技術は様々な分野で生かされているのも興味深いですよね。
雑貨やインテリアのショップでもたくさん見かけるので、気になっていた人もいるはず。ショップで売られていない雑貨やインテリアでも紐一本で作ることができるなんて、巣籠りしたくなる寒い季節にぴったりの楽しみ方かもしれません。