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自分の夢を叶えつつある2人の女性にインタビュー
「大自然が広がる北海道でのんびり暮らしてみたい」。都会で暮らす方なら一度は思ったことがあるのでは?今回は、本州から北海道名寄市に移住した二人の女性にインタビューしました。
(1)料理研究家として活躍中の石田雅子さん
●名寄で暮らし始めたころ
転勤が多い夫と結婚した以上、住まいも仲間も数年ごとに変化するのは仕方がないことだと名寄に来た当初は思っていました。自宅で料理を作る毎日でしたが、夫の任期が伸びたこともあり、少し外に出て何かやらなくちゃと、“アイシング教室”を開催しました。
知り合いがほとんどいないのに一歩を踏み出した結果、3人の女性が参加してくださいました。この時の出会いをきっかけに、あっという間に繋がりの輪が広がっていきました。
●料理教室をスタート
地域の人たちと程よい距離感での関係性が作られていくなかで、私の心境も徐々に変化していきました。
まちを盛り上げていこうと行動する“元気な大人たち”に刺激を受け、「自分に出来ることって何だろう」と考えるように。
「名寄の農産物を活かしたお弁当やケータリング事業とレシピ開発ができる場所が欲しい。食文化を楽しむ人が集まる場所にしたい」と、料理教室「GRACE Cuisine」を始めました。引っ越しでやって来た名寄が、いつしか定住の地になったわけです。
●料理を通して、まちの魅力を伝えたい
おこがましいかもしれませんが、「名寄に暮らす人が夢を持てる場所にしたい」というのが今の夢。
名寄は「これを見て!」というインパクトのある魅力は少ないかもしれません。でも「なんか幸せだなぁ」と思う瞬間がたくさんあります!
農産物と料理を通して、このまちの自然や暮らし、人の魅力を伝えていきたいと思います。
(2)農村ライフを満喫する若松衣利加さん
●名寄に移住したきっかけ
農家の次男だった主人のUターンについて、名寄という場所、そして農業という未知の世界での暮らしについてイメージがつかめないままやって来ました。土も虫もかなり苦手な私が農業に従事しているのは、我ながら面白いですね。
●名寄で叶えたい夢
暮らし始めて3年経ちますが、私の場合は夢というより野望に近いかも(笑)。
まずは農産物の加工品を作り、地域のロス野菜を減らしたい。そして名寄のおいしさを都市の人たちに届けたいと思っています。
他にも、農家を手伝いたい方が短期間暮らせるゲストハウスの運営や、近隣の農家さんへのバイト派遣システムを作ることもやってみたいですね。
●映える野菜作りにチャレンジ中
今は「映える、かわいい野菜」に着目しています。地元の主婦やシェフ、観光客にも喜んでもらえるような野菜を作りたいという想いに辿り着きました。
ビストロなどで心くすぐる野菜に出合ったら、育て方とその野菜にとって名寄が適地なのかを調べて、イケる!と思ったら種を取り寄せています。そして売れ行きや、とっても美味しいと自信をもって勧められるかをよく考えて、次の年も作るかを決めています。
札幌や旭川なら売っているけどちょっと高い、そんな野菜が地元で手頃に手に入るようになれば……。料理も写真も好きだから、映える料理を作りたい人の気持ちがわかるのかなと思います。
北海道・名寄の暮らしやすいポイント4つ
(1)医療機関・教育・文化施設が揃っている
「市役所でパスポート申請ができるから助かりますよね!」と、時々海外を旅するお二人が教えてくれました。
都会では当たり前のことが地方に暮らすと大変なこともありますが、名寄はそこもクリア。
産婦人科や小児科もある「名寄市立総合病院」、「名寄市立大学」などの教育機関、日本最大級の光学望遠鏡を有する天文台なども。
医療機関や商業施設など生活に必要な機能がコンパクトにまとまり、公共交通が整っていることが魅力です。
(2)遊びや学びの機会が充実
“雪質日本一”を掲げ、全国からスキーヤーやスノーボーダーが集まるスキー場まで市街地から車で15分。
スノーシュー(かんじき)の1日無料貸し出し、リーズナブルに参加できる市民講座、文化センター内の自由に使える交流スペース、子供たちが遊べる場所などがあり、サービスも充実しています。
(3)自然豊かな公園が市内各所に
市街地から10分ほどで「北海道立サンピラーパーク」、「なよろ健康の森」など自然豊かな公園があります。また、名寄のセントラルパークとして愛される「浅江島公園」など、豊かな緑を満喫できる公園が市内各所にあることも名寄の豊かな暮らしの象徴ですね。
(4)移住者や転勤族も馴染みやすい土地柄
名寄の風連地区で暮らす若松さんは、近所の同年代の女性たちが声をかけてくれて、おしゃべりをする仲間は割と早くできたといいます。
一方、最初は知り合いが増えなかったという石田さん。彼女は自ら主催した料理教室の受講生つながりで「マサシナイトラン」というジョギング愛好家のコミュニティに参加したことから、友達の輪が広がっていったそうです。
お二人のような移住者や転勤族も快く受け入れてくれる土地柄なのも魅力ですね。
北海道・名寄の“すごいところ”を紹介!
(1)もち米や野菜の生産量
名寄の農産物と言えば、日本一の作付面積を誇るといわれる「もち米」。品質の高さから伊勢名物の餅菓子「赤福」の原材料として使用されています。
スイートコーン、アスパラ、カボチャも全国有数の生産量。おいしさの秘密は昼夜の寒暖差にあるといわれています。
(2)食材にこだわるグルメ店
地元で採れる野菜や北海道産の食材を使ったおしゃれなカフェや、子供連れで楽しめる店もたくさんあります。
(3)頼りになる担当者が名寄移住を徹底サポート
筆者は、15年ほど前から道内各地に移住された方とお会いしてきました。
100人近くの方にインタビューした中で、よく聞くのが「移住の決め手は担当者だった」という言葉。つまり、新天地での頼りになる最初の知り合いが移住担当者なのです。
親身にスピーディに対応してくれることはもちろん、小さな不安や疑問にも寄り添ってくれる信頼度にプラスして、人としての魅力があると最高ですよね。
そんな意味からも「名寄市移住促進協議会」の現担当者、泉 理絵子さんと谷田由香さんは頼りになる存在。お二人とも生まれも育ちも名寄で、友達や知り合いが多い方です。今回の取材中に「あら〜、今日は何の仕事?」と微笑みながら声をかけてくれる市民が多いことには驚きました。
また、夏はカヌーやサイクリング、冬はスノーボードを楽しみ、市民雪像を職場の仲間と作るなど暮らしを満喫しています。
まとめ
名寄市では、満員電車や人混みのストレスはなく、きれいな空気やおいしい水、星空が堪能できます。
「病院や大学、商業施設などがあり暮らしやすいまちで、ゆとりある生活がしたい」、「自然豊かでかつ子育て環境が充実しているところで暮らしたい」という方に魅力的なまち。
コロナ禍により移住を検討し始めたけれど、何から始めれば良いかわからない方は候補地の一つに入れてみてはいかがでしょうか。
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