目次
入園祝い・入学祝いの基本
贈る範囲は“身内”が基本
新生活を始めるお子さんに贈る入園祝い・入学祝い。相場を知る前に押さえておきたいポイントは、そもそも入学祝いや入園祝いを贈る相手は、“身内”つまり親族が基本だということです。親戚以外の関係、たとえば近所の人や職場の同僚・上司のお子さんに対しては、贈らなかったとしても失礼にはあたりません。ごく親しい友人などであれば贈るケースもありますが、基本は内輪でのお祝いであることを覚えておきましょう。
入園祝い・入学祝いを贈る時期は?
入園祝い・入学祝いを準備する上で、相場以外に知っておきたいのが贈る時期です。一般的には、入園や入学の前後2~3週間までが理想的とされています。あまり早すぎてもいけないのが難しいところ。なぜなら、入学や入園が確定しないうちに贈ると、時期によっては相手の気持ちを波立てることもあるからです。受験に挑戦している家庭に贈る場合、合格発表の前は避けましょう。また、お子さん自身の志望や家庭の事情などで入学自体が取り消しになることも、まれにですがありえます。入園や入学が決まって安定した時期から、お祝いムードが消えない間を目安に贈るのがおすすめです。
立場別の相場
入園祝いや入学祝いを選ぶ時には、相場を知っておきたいですよね。親戚のお子さんに贈る場合の相場は、5,000円~10,000円が目安です。贈る側の年代が高いほど、親戚関係が近いほど、お子さんの年齢が高くなるほど、相場も上がっていく傾向があります。とは言え、普段の付き合いなども考慮に入れるべきでしょう。あまりにも高額なお祝いはかえって相手に気を遣わせます。入園祝い・入学祝いではお子さんの祖父母が値の張るお祝いを贈ることも多いので、親戚の立場であれば過不足のない程度のお祝いを心がけましょう。
大切な友人に贈る場合は、3,000円~5,000円程度が相場です。
祝儀袋とのしについて
入園祝いや入学祝いに贈る現金や品物には、のしをつけて水引をかけます。短冊には上の段に「祝 御入学」、「祝 御入園」と表書きをし、下の段に苗字またはフルネームを書きましょう。
水引は紅白や金を組み合わせた慶事用のものを使い、蝶結びを選びます。蝶結びは結んだりほどいたりが容易なことから、入園や入学などの何度あっても嬉しいお祝いごとに使われています。現金を贈る場合は、相場の金額を中袋に入れ、金額や署名を書いてから入れます。最近ののしはあらかじめプリントされている便利なものもありますので、贈る相手との関係を考慮しながら場合に応じて活用しましょう。
入園祝い・入学祝いの贈り物
ここからは、入園祝いや入学祝いにおすすめの品物を紹介します。相場を参考にしながら、相手の好みやお子さんの年齢を考えて選んでみてください。
文具や日用品
幼稚園や学校で新しく学び始めるお子さんに贈るお祝いとして、文具や日用品はとてもおすすめです。消耗品で日持ちもしやすく、他の人とかぶっても相手が困らないのがその理由。入園祝いならクレヨンや色鉛筆、小学校以降の入学祝いなら文房具セットやペンケースが人気です。大学入学のお祝いなら、ブランド物の万年筆やボールペンなども素敵ですね。また、タオルやハンカチのような日用品も喜ばれます。
文房具や日用品は、相場に合わせて予算をコントロールしやすく、低価格に抑えやすいのも魅力です。
名入れグッズ
入園・入学祝いには、お子さんだけのための名入れアイテムを贈るのもおすすめです。鉛筆は子ども同士で貸し借りしたり、落としたりと失くしやすいためか、特に人気を集めています。相場に合わせて本数を加減できるのも良いですね。
その他の名入れアイテムには、ハンカチやタオルへの刺繍やお弁当用のお箸、おもしろいところではスタンプなどもあります。
ただし最近は、防犯の観点から見えるところに名前のわかるもの(名札や衣服、キーホルダーなど)を着けるのは避ける傾向にあります。学校内など、安全な場所で使うアイテムを選ぶのがコツです。
金券、現金
相手の好みをよく知らない場合や、使い途をある程度相手に委ねたい場合には、金券や現金を入園・入学祝いに贈るのもおすすめです。上記で紹介した相場の金額をそのまま贈れるので、選ぶ手間がいらないのも嬉しいポイントです。現金の場合は新札を用意しましょう。
お子さんが好きに使い方を決められる現金では気兼ねするのなら、百貨店で使える商品券や図書カード、カフェカードを選ぶといいでしょう。最近では二次元コード読み取り式のものや、スマホで送受信ができる完全デジタルタイプのものも登場しています。
あまり喜ばれない贈り物
反対に、あまり喜ばれない贈り物にはどのようなものがあるのでしょうか。上で紹介したように、相場を大幅に超える入園祝いや入学祝いは、相手にかえって申し訳ない思いをさせることもあるようです。またランドセルや通学鞄などは、祖父母から贈ることも多く、基本的にひとつを長く使うものなので避けましょう。鉛筆削りなどのひとつあれば十分なものは、贈る前に相談した方が無難です。
その他、キャラクターもののアイテムは意外に喜ばれないこともあります。お子さんが大好きなキャラクターなら別ですが、趣味から外れていると贈られた側も困ってしまうためです。また、お子さんの成長につれてキャラクターから興味を失っていく場合もあるので、長く使えるアイテムを贈るならシンプルなものが無難です。
状況に応じた気配りを
一般的にお祝い事は面と向かってできればベストですが、遠方に住んでいる場合や直接会えない場合など、現代にはさまざまな事情があります。状況に応じた気配りが大切です。
郵送する場合
まず注意しておきたいのが、入園祝いや入学祝いとして現金を贈る場合です。一般の郵便物として現金を贈るのは禁じられているため、必ず相場の金額を専用の封筒に入れ、郵便局の窓口から現金書留で郵送しましょう。
品物を郵送したい場合は、壊れることのないようきちんと梱包し、郵送や宅配便に依頼します。入園祝いや入学祝いで生物を贈ることはまれですが、それでも相手の在宅時間を確認し、時間指定で送る方が余計な手間がかかりません。手渡しでないぶん、箱の中の品物にラッピングなどをほどこして、お祝いの気持ちを表現するのも良いでしょう。
郵送で贈る時の一言
郵送で入園祝いや入学祝いを贈る際は、ぜひ手紙で一言添えましょう。お祝いごとにふさわしい、華やかで明るい雰囲気の便箋やメッセージカードを使うのもおすすめです。手書きであればさらに気持ちが伝わります。
メッセージの内容は、お子さん向けと保護者向けに2つ用意すると良いでしょう。お子さん向けのメッセージは、年齢や漢字の理解力に合わせて文章を加減します。第一志望に合格したのなら、そのことに触れてもかまいません。保護者向けのメッセージは、お子さんの成長をともに喜ぶ内容が良いでしょう。
まとめ
入園や入学で春の新生活を始めるお子さんは、少しの不安はありつつも期待や楽しみでいっぱいのはず。そして、そんなお子さんを見守る保護者の方も同じ気持ちです。入園祝いや入学祝いを贈って、新しいスタートを切るお子さんたちの背中を後押ししてみてくださいね。