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デスクワークで座っている時間が長い女性は、足がむくみやすいといわれています。
なぜ足がむくんでしまうのでしょうか。こちらでは足のむくみの原因や手軽に改善させるストレッチ方法について解説していきます。
足のむくみとは
足がむくむと、重たい、だるい、疲れやすいといった症状が見られます。むくみとは医学的には「浮腫(ふしゅ)」と呼ばれ、一見、足が腫れ上がって膨れているように見えます。
指でむくんでいる部分を押すと、指の痕が残るのが特徴です。
よく打撲や捻挫をすると同じように腫れ上がることが多いですが、むくみは何が違うのでしょうか。むくみのメカニズムについてみていきましょう。
足のむくみのメカニズム
体には全身に血液を送るための血管が通っています。心臓から出た血管を各組織に送るための血管を「動脈(どうみゃく)」、各組織から心臓に血液を戻すための血管を「静脈(じょうみゃく)」といいます。
動脈は心臓のポンプ作用によって血液が押し出されるため、勢いよく血液が流れます。
一方、静脈は血液を心臓に戻すためには重量や筋肉の作用が必要となります。
特に、下半身の静脈では重力に逆らって心臓に血液を戻さなければならないため、ふくらはぎの筋肉によるポンプ作用が重要になります。
ふくらはぎの筋肉によるポンプ作用がうまく働かないと、血液は足に停滞してしまいます。すると静脈から血液中の水分である「血漿(けっしょう)」が浸み出てしまい、組織内に貯留してしまいます。これが足のむくみとなるのです。
足のむくみの原因
足のむくみは大きく二つに分けられ、それぞれ原因が異なります。それぞれの原因についてみていきましょう。
一過性の場合
一晩寝るとむくみが解消されているという場合は、普段の生活習慣からくる一過性のむくみである可能性が高いです。一過性のむくみになる原因は主に以下のことが考えられます。
【1】長時間の同じ姿勢
長時間のデスクワークや立ち仕事をしていると、ふくらはぎの動きが少なくなり、筋肉のポンプ作用の働きが悪くなってしまいます。すると足に血液が滞ってしまい、足がむくんでしまいます。
【2】塩分の取り過ぎ
塩分には水分を引き寄せる性質があり、塩分を摂取しすぎることによって、細胞内に水分量が増えてむくんでしまうことがあります。
【3】水分不足
水分を取りすぎるとむくんでしまうように思いがちですが、実は水分不足によって足はむくんでしまいます。体は水分不足を感じると、体内に溜め込むように働くため、それがむくみとなって表れるのです。
慢性的な場合
数日間ずっとむくみが続いている、寝て起きてもむくみが変わらない、血管がボコボコしているといった症状が見られる場合は、他の病気が隠れていることもあるので要注意です。
足のむくみは心臓、腎臓、肝臓、リンパ管、血管などの病気から起こることもあるので、そのような場合は病院で医師の診断を受けるようにしましょう。
なぜ女性は足がむくみやすい?
男性よりも女性の方が、足がむくみやすい傾向があります。その要因として、女性の場合は男性よりも筋肉量が少ないため、ふくらはぎのポンプ作用が弱いということが挙げられます。
また、生理前や妊娠期に分泌が多くなる黄体ホルモンの作用により、血流が停滞してしまい、むくみやすくなることも原因に挙げられます。
足のむくみを改善する生活習慣4つ
普段の生活習慣を見直すことも、足のむくみ改善には効果的です。気をつけるべき生活習慣についてみていきましょう。
(1)適度に動く
デスクワークや立ちっぱなしが続くようであれば、適度に歩いたり、足を動かしたりするように心がけましょう。トイレ休憩をこまめに入れることも効果的です。
(2)冷やさない
足が冷えてしまうと血流が悪くなって、むくみやすくなります。冬場はタイツや防寒靴下を着用したり、ブランケットをかけるなど対策をしましょう。夏の冷房にも要注意です。
(3)適度な水分補給
体内の水分量が減らないよう、こまめな水分補給を心がけましょう。コーヒーやお茶のように利尿作用があるものではなく、ミネラルウォーターや麦茶などが良いでしょう。
(4)塩分を控える
塩分摂取量の目安は女性で1日7g未満が望ましいとされています。塩分の多いものを多く取りすぎないようにしましょう。
オフィスでできる!足のむくみ改善にオススメのストレッチ
足のむくみ解消には適度に足の筋肉を動かすことが効果的です。オフィスで簡単にできる方法をお伝えしますのでぜひ試してみてください。
【1】かかと上げストレッチ
椅子に座ったまま、両足の踵を床から離して5秒キープしましょう。これを10回繰り返します。
【2】つま先上げストレッチ
椅子に座ったまま、両方のつま先を床から離して5秒キープしましょう。これを10回繰り返します。
【3】足首回しストレッチ
片方の膝を伸ばし、足首を時計回りに10回まわします。
次に時計回りとは反対側に10回まわします。
反対の足も同じように行います。
こまめな運動で足のむくみ改善を
足のむくみは、こまめにふくらはぎの筋肉を刺激するような運動で改善が期待できるのでぜひ試してみてください。慢性的なむくみの場合は、他の病気が隠れている場合もあるので、心配な場合は一度病院で相談をするようにしましょう。