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「時光舎(じこうしゃ)」があるのは、阪急「池田駅」から北へ徒歩3分ほどのところ。駅北側からすぐの「サカエマチ1番街」という商店街を進んで、路地を入ると見えてきます。
「あえて人目につかない場所を選んだんです」と店主の福中宏明さんが言う通り、お店は知る人ぞ知る雰囲気。知っていることを自慢したくなる特別感に満ちています。
旅行中に訪れたカフェのような、まったり感
見知らぬ街をあてどなく歩き、ふと見つけたカフェに入る。異国のカフェならではの設えに興奮しつつも自分がほどよく疲れていることにはじめて気づき、妙に落ち着いて長居してしまう。旅好きなら、こんな経験が一度はあるのではないでしょうか。
「時光舎」はまさに、そんな“異国で出会うカフェ”の情緒がたっぷり。
とくに香港や台湾の雰囲気が色濃く、調度品の一つひとつにときめきます。
店主の福中さんがお店をはじめたのは、今から約17年前のこと。ホテルの広東料理店で働きつつ、香港に長期滞在しながらお店を巡ったり知り合いの店舗で働いたりと腕を磨き、「時光舎」の前身となるお店を立ち上げました。
そんな中、ふと訪れた台湾で、台湾茶と茶芸館の文化に魅了。茶芸館のようなお店にしたいと思い立ち、約5年前に「時光舎」へとリニューアルオープンを果たしたのです。
古いものを大切に使っていく茶芸館の趣を「時光舎」でも踏襲し、かつて小学校で使われていたものや、台湾の古い道具、骨董屋さんや古本屋さんで見繕った味のあるものたちがずらり。個性的なものが並びつつも圧迫感のない店内は不思議と居心地よく、エキゾチックな雰囲気もあいまって旅人気分でほっこり和みます。
ティータイムは丁寧に作られた飲茶で一服
お昼も夜も、週1回の朝ご飯も魅力的な「時光舎」。いずれの時間帯でも、見目麗しくおいしい食事がいただけますが、今回はとくに気軽に楽しめる14時から提供される「蓋碗(ガイワン)と点心のセット」(1,500円)をご紹介。ちょっと遅めのランチにもオススメです。
点心は春巻や杏仁豆腐など13種類から4つを、お茶は800円までのものから選べます。今回は「春巻」「ダイコン餅」「蒸しパン」「愛文マンゴープリン」と「凍頂烏龍 焙火」をピック。
ホテルや現地で広東料理の技を培った福中さんが仕立てる点心は、それはそれは美味! 大根の細切りと干しエビ、台湾腸詰を米粉で蒸し固め、煎り焼きにした「ダイコン餅」は、オーソドックスながら上品さが際立つ逸品です。
台湾の愛文マンゴーを使用した「愛文マンゴープリン」は、「時光舎」の人気No.1。とろけるような甘味をぜひ堪能してください。
カレー風味のジャガイモグラタンクリームと季節の野菜を包んだマカオ風の「春巻」や、東方美人の茶葉を生地に練り込んだ「蒸しパン」も、うなるおいしさ。
これらの点心とともに台湾茶をいただけば、まるでここは台湾か香港か。日常を忘れ見知らぬ街角でひと息つく旅の醍醐味が、まさか池田市にありました。