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突然の訃報……どんな服装で行けば良いの?
突然の訃報が届いてお通夜に駆けつけるときは、喪服ではなく平服で良しとされています。
ただ、お通夜を故人との最後の別れとする人もいるので、お通夜に喪服を着て行く方が多くいます。そのため、平服では悪目立ちしてしまう可能性があるので、喪服を着て行くのが無難とされています。
とはいえ、中には喪服を用意する時間もなく、急いでお通夜に駆けつけたという人もいるでしょう。その場合は、仕事着やスーツといった平服でも問題ありません。
ただし、派手な模様のネクタイや目立つアクセサリーはお通夜に参列する前に外しておきましょう。パールのアクセサリーはつけていてもかまいません。ストッキングは黒または肌色にしましょう。
また、あまりにも派手な服装の場合は、一旦帰宅して喪服や地味な平服に着替えてから行く方が良いでしょう。
平服で行くときは、遺族にひとこと「突然の訃報だったため平服で駆けつけた」ことを申し伝えておくと、遺族に気持ちが伝わります。
香典の包み方や表書き、相場金額のマナー
もともと仏式で、故人の霊を供養するためのお香を持参する代わりに、包んだお金が香典です。香典を包む不祝儀袋は宗派によって種類が異なります。お通夜やお葬式に参列する際、失礼のないよう基本的なマナーを確認しましょう。
(1)香典の表書き
香典を包む不祝儀袋の表書きは、喪家の宗教や宗派に合わせます。「御霊前」は仏式、神式、キリスト教のいずれにも使えます。喪家の宗教や宗派がわからないときは「御霊前」の不祝儀袋を使いましょう。浄土真宗では「御仏前」「御香典」などの表書きも使用します。
水引は黒白、または銀一色が一般的です。不祝儀袋の包みは白無地が基本ですが、蓮の花の透かし柄が入った不祝儀袋は仏式専用です。他の宗教では使えませんので気をつけましょう。
キリスト教の場合は「御花料」「献花料」、カトリックの場合は「御ミサ料」、神式は「玉串料」と書きますが、わからない場合は「御霊前」を使用しましょう。
また、不祝儀袋の下段の名前はフルネームを薄墨で書きます。書きやすいからといってボールペンで書くようなことはやめましょう。連名の場合、3人までは並べて書いてもかまいませんが、4人以上になる場合は「〇〇一同」とします。
(2)香典の包み方や渡し方
香典は不祝儀袋に包んで渡しますが、不祝儀袋をそのままバッグの中から出すのはマナー違反です。必ず袱紗(ふくさ)に包んで持参しましょう。弔事にはグレー、緑、紺などの地味な色を使いますが、紫色の袱紗をひとつ持っておくと慶弔どちらにも使えて便利です。
袱紗には、折りたたむタイプと挟むタイプの2種類があります。それぞれの包み方は以下の通りです。
左側が開くように不祝儀袋を入れる。
●折りたたむタイプ
1)袱紗をひし形になるように開き、不祝儀袋を中央に置く
2)右、下、上の順に袱紗の端を不祝儀袋に向けて折る
3)最後に左の角を持っており、端は裏へ回す
受付では、袱紗の包みを開けて不祝儀袋を取り出したら手早く袱紗をたたみ、不祝儀袋を両手で持って受付に向けて正面になるように差し出します。このとき、「ご愁傷様でした」「御霊前にお供えください」とひとことお悔やみの言葉を添えましょう。
(3)香典の相場金額
香典の金額は、故人との関係によって異なり、密接な関係であるほど高くなります。目安としては、親が亡くなった場合は5万円~10万円、兄弟姉妹、おじ・おば、祖父母やその他親戚の場合は1万円~5万円、友人や知人とその家族、隣近所、職場関係は3,000円~5,000円が一般的です。
ただし、これはあくまでも目安なので、お付き合いの程度によって包む金額が変わってきます。また、香典は死を意味する4や、苦を意味する9の数字を避けて包みましょう。