目次
※新型コロナウイルス感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉・密集・密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。
【1】「随心院」の「極彩色梅匂小町絵図」(京都)
ピンクを中心とした極彩色で描かれた「極彩色梅匂小町絵図」。小野小町ゆかりの寺として知られる京都山科の「随心院」「能の間」にて通年公開されています。
「極彩色梅匂小町絵図」は小野小町の一生を、逸話や神話を交えて描かれた作品。左から「生誕の図」、「饗宴の図」、「伝承の図」、「夢幻の図」の4つのパートに分けられています。
「随心院」は庭園に咲く梅の花が有名であることから、梅の花の色である薄紅色が多く襖絵に使用されているそうです。
襖絵を描いた「だるま商店」は、絵師の安西智氏とディレクターの島直也氏からなる2人組ユニット。「だるま商店」の描く作品は、CGを用いたグラデーションと鮮やかな色彩が特徴です。
SNS映えする襖絵としても若い女性の間を中心に話題となっています。写真撮影も可能なので、鮮やかな色合いの浴衣や着物を着て一緒に写真撮影するのもおすすめです。
【拝観料】
大人500円、中学生300円
■アクセス:京都市営地下鉄「小野駅」から徒歩5分
■拝観時間:9:00~17:00(16:30受付終了)
■休日:寺内行事により拝観停止となることがあります。ホームページをご確認ください。
■電話番号:075-571-0025
■https://www.zuishinin.or.jp/
【新型コロナウイルス感染拡大予防対策】
来院時には、マスク着用と手指消毒のご協力をお願い致します。
【2】「妙心寺 大雄院」の「千種の花の丸襖絵」(京都)
「妙心寺 大雄院」の「千種の花の丸襖絵」は、鳥や蝶などの小さな生き物と40種類以上の美しい草花が繊細に描かれた18面の襖絵。
2020年9月に完成し、2021年3月の「第55回 京の冬の旅」特別公開にて一般に初公開されました。次回は10月〜11月の秋の特別拝観で見ることができます。(「妙心寺 大雄院」は通常非公開寺院)
こちらの作品は、1945年に戦火で消失した明治宮殿の「千種の間」の天井に描かれていた柴田是真の大作「花の丸大天井」を、襖絵として再現したもの。
江戸時代末期から明治初期にかけて活躍した漆芸家・蒔絵師である柴田是真が残した下絵を元に、現代の宮絵師・安川如風氏によって描かれました。
また、客殿には柴田是真が20代の頃描いた襖絵が72画残されており、江戸時代と現代の絵師による襖絵の共演も見どころです。
【公開時期、拝観料】
通常非公開寺院のため、特別拝観の期間・料金についてはホームページをご確認ください。
※10月〜11月特別拝観予定
■アクセス:JR「花園駅」より徒歩10分
■電話番号:075-463-6538
■https://www.daiouin.com/
【新型コロナウイルス感染拡大予防対策】
・御朱印授与は待ち時間をなくすため、完全予約制となる予定です。
・備え付けのアルコール消毒にて手指の消毒にご協力ください。
・発熱、風邪の症状がある方はお参りをお控えください。
・マスクの着用にご協力下さい。
【3】「青蓮院門跡」の「青の幻想」「生命賛歌」「極楽浄土」(京都)
「青蓮院門跡」の書院である「華頂殿」で鮮やかな色彩を放ち並ぶのは、「青の幻想」「生命賛歌」「極楽浄土」の3部からなる蓮を主題とした襖絵です。
描いたのは「Ki-yan」こと京都在住のアーティスト木村英輝氏。レストランやホテルなど、京都の街中で彼の作品を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
モダンでポップな色使いで描かれた襖絵と、格式高い門跡寺院という対照的な組み合わせがおもしろいですね。
「華頂殿」からは室町時代の相阿弥作と伝えられる「相阿弥の庭」を眺めることができ、「華頂殿」東面には江戸時代の小掘遠州作と伝えられる「霧島の庭」があります。
室町、江戸、そして現代と、それぞれの異なる時代の趣を、庭園や襖から感じられる空間です。
【拝観料】
大人500円、中高生400円、小学生200円
■アクセス:京都市営地下鉄「東山駅」より徒歩5分
■拝観時間:9:00~17:00(16:30受付終了)
■休日:なし
■電話番号:075-561-2345
■http://www.shorenin.com/
【新型コロナウイルス感染拡大予防対策】
・勤務者の健康管理、マスク着用
・開口部を小さくして対応
・院内の手すり等の定期的な殺菌
・院内数か所に手指消毒用アルコールを設置
・密閉を避ける様ガラス戸の開放
【4】「建仁寺」の「舟出」(京都)
幻想的な青の世界が襖いっぱいに広がるこちらの作品は、「建仁寺」の小書院にある襖絵「舟出」。舟が進んで波立つ湖面や奥に広がる山々の情景を、鮮やかな青色で描いた作品です。
ベトナムの農村に広がる水辺の風景が、日本の伝統的な「型染め」の技法によって表現されています。
「舟出」の裏面には、モノトーンで描かれた「凪」と題された襖絵も。これらの対照的な2つの作品は、染色画家・鳥羽美花氏によって描かれました。
小書院と大書院、回廊に囲まれた「潮音庭」は、四方から眺めることができる禅庭。地面には苔がふかふかと広がり、夏には青もみじ、秋には鮮やかな紅葉が庭を彩ります。
小書院の対面の大書院側からは、季節によって姿を変える庭越しに「舟出」を見ることができますよ。
日本画家・小泉淳作氏による法堂天井の「双龍図」も同じく現代の絵師によって描かれた作品なので、「建仁寺」拝観の際はぜひ合わせて鑑賞してみてください!
【拝観料】
大人600円、中高生300円、小学生200円
■アクセス:京阪「祇園四条駅」より徒歩7分
■拝観時間:10:00~17:00
■休日:年中行事により拝観不可日や拝観不可時間あり。ホームページをご確認ください。
■電話番号:075-561-6363
■https://www.kenninji.jp/
【新型コロナウイルス感染拡大予防対策】
手指消毒とマスク着用のお願い/発熱など体調不良がある場合来山はお控えください
【番外編】「宗鏡寺」の「大根戯画」(兵庫)
可愛らしい大根たちが描かれた鳥獣戯画ならぬ「大根戯画」は、兵庫県豊岡市の「宗鏡寺」に2018年奉納された襖絵です。
「宗鏡寺」は沢庵和尚の故郷の寺であることから通称「沢庵寺」と呼ばれています。徳川家光に食べさせたと伝わるたくあん漬けは、現在も沢庵和尚伝承の製法で作られ続けており、お寺で購入することも可能です。
そんなたくあんにされそうになった大根たちが、樽から逃げ出し自由を得た後どうなっていくのか……、「大根戯画」にはその様子がコミカルに描かれています。
「大根戯画」を描いたのは、京都市在住の女性日本画家・諫山宝樹氏。
「美術をもっと身近な存在にしたい。ニーズに合わせて、絵を身近に感じてほしい」との思いで描かれたこちらの襖絵は、子どもから大人まで誰がみても楽しめる作品となっています。
「大根戯画」は非公開の庫裡に通常はあるため、普段は見ることができません。5月の連休や、11月に公開されているので、襖絵を見たい方は事前にホームページを確認してくださいね。
【拝観料】
大人(高校生以上)300円
※襖絵「大根戯画」(通常非公開)は、5月の連休や11月に公開予定。
公開時期や公開時の注意点などについてはホームページをご確認ください。
■アクセス:舞鶴若狭道「福知山IC」から車で40分
■拝観時間:9:00~16:00
■休日:12月31日、1月1日、1月2日
■電話番号:0796-52-2333
■https://sukyoji.com/
【新型コロナウイルス感染拡大予防対策】
マスク着用/ソーシャルディスタンスの確保
魅力いっぱいの襖絵を見に行こう!
現代の絵師が描く襖絵の数々、いかがだったでしょうか。これらの作品が未来へも継承されていくことを想像するとわくわくしてきますね。
写真でも十分美しい作品ばかりですが、実際に見ることで新たな魅力を感じられるはず。気になる作品があった方は、ぜひお寺へ実際に訪れてみてください!
※襖絵は公開期間が限られている場合がありますので、事前にご確認ください。
※新型コロナウイルス感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉・密集・密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。