目次
「GRENiER A PAiN(グルニエアパン)」(兵庫県伊丹市稲野町)は、阪急伊丹線「稲野駅」より徒歩3分ほどの、住宅や商店が立ち並ぶ県道沿いに店を構えるパン屋さんです。主にご主人がパンを焼き、奥さまが販売を担当されています。
季節やその日ごとのパンとの出合いを楽しんで
10時オープンの間もない時間に伺うと、お惣菜パンなど、美味しそうな焼き立てパンの香りに包まれます。小さくて可愛らしい店内にぎゅっと整列したパンが可愛くて思わずほっこり。
食パンや、「クリームパン」などの定番の菓子パンのほか、お惣菜パン、フルーツデニッシュやハード系のパンなども並んでいます。
パンのラインアップや使われる食材は季節や日によっても違っています。「毎日来ても楽しんでもらえるように」という思いからだそう。「自分たちが美味しいと思うパンを作っていて、どれも自慢のパンばかり」と、どれを選んでもお客さんに喜んでもらえるような多彩なパンづくりをされています。
好きなパンの番号を紙に書いてオーダー
パンは全てアクリル板の向こう側に並べられ、プライスカードにはそれぞれ番号が書かれています。欲しいパンの番号を紙に書いて渡してお会計、というユニークなオーダー方法を用いているのです。
長引くコロナ渦の中、安心感を持ってパンを選んでもらい、スムーズに受け渡しができるように、と考えて店内を改装し、このような方法にされたのだとか。
最近では、あらかじめビニール袋にパンを詰めて店頭に並べているパン屋さんも多いですが、この方法ならパンの表情もよく見えて、自分のペースでパンをチョイスできるため、選ぶ楽しさもひとしおです。
クッキーなどの焼き菓子や、ラスクは直接手に取って会計時に渡します。日持ちのするクッキーも、「作りたてのほうが美味しいから」と、パンづくりの合間や定休日にもこまめに焼き上げています。
ハードパンやバゲットで作ったラスクは、香ばしい食感がクセになると人気です。甘すぎないラスクはちょっとしたプレゼントにも喜ばれるため、まとめ買いされる方も多いのだとか。
大きな具材をたっぷりトッピング
同店のパンは具材をたっぷり使用していて、特にお惣菜パンは野菜やお肉などのワンカットも大きく、一口ごとの食べ応えも十分!
「食いしん坊な二人なので、よく一緒にパン屋さん巡りをする」というオーナーご夫婦。食べてみると具が少なくてガッカリ……というご自身の体験から、具材の多さはお二人がこだわっているポイントでもあります。
「ゴボウと炭焼きチキン」は、一口食べると、こぼれ落ちそうなほど大きくてジューシーな柔らかい炭焼きチキンが露わに。大きくカットされたゴボウの食感や和風な味わいにも個性があふれます。
美味しさに驚かされるのは具材だけではなく、もちろんパンの生地も。外はカリッと香ばしく、中はむっちりと弾力のあるハード系の生地。ほど良い噛み応えがあり、噛むごとに深まる小麦の風味と具材の旨味に、きっと何度も「美味しい!」と声をあげてしまうはず。
その他、彩り鮮やかなゴロゴロ野菜とベーコンをトッピングした「ラタトゥイユ」は定番で出ていることが多く、ファンの方も多いひと品。
パンを選ぶ時には、奥の冷蔵ケースも見逃さずにチェックしてみて。国産小麦などこだわりの材料を使用した、同店の看板商品「グルニエ食パン」を使ったサンドイッチが並んでいるのですが、こちらの「エビカツサンド」も思わず笑いが漏れてしまうほど具材たっぷりのボリューム。
分厚くてプリプリ食感のエビカツに、玉ねぎが美味しいタルタルソース、レタス、間に1枚食パンを挟んで、更に卵サラダもサンドされています。この卵サラダもまた、粗めに潰した卵の食感や、しっとりまろやかなお味がとても美味しいんです!
シェフのこだわりが詰まった食パンは、ほんのり甘く、中も外もふんわりもちもち。サンドイッチはそのまま頂くのはもちろん、トースターで少し温めても美味しいですよ。
サクサク生地とたっぷりフルーツのデニッシュ
サクサク食感のデニッシュのトップを彩るのは、つやつやに輝く季節のフルーツ。大きなサイズで、手に持つとずっしりと重みもあります。その重みから、どれほど中身が詰まっているのかと、頂く前から嬉しいドキドキ。
ホクホクの栗の下には濃厚なマロンクリームやアーモンドクリーム、コンポートされた甘酸っぱいリンゴの下にはしっとり甘いスイートポテトなど、それぞれ自家製クリームもたっぷり詰められています。
「チーズケーキデニッシュ」は、ほんのりレモンの風味が爽やかなベイクドチーズケーキをまるごと被せたような形で、フィリングが底までたっぷり! サクサク生地との相性もぴったりで、 濃厚な味わいの贅沢スイーツデニッシュの虜になりそう。
生地の旨味を堪能するハード系のパン
ハードパンらしいカリッと香ばしい食感の外皮で、中はもちもち。長時間低温でじっくり熟成させて生み出される、風味豊かな生地のハードパンが揃っています。
ハードパンにも、フルーツやクリームチーズなどのフィリングがたっぷりと包まれています。ドライフルーツはワインや洋酒で炊いてから使用するため、ジューシーでよりコクのある味わいに。特に、ゴロンと大きなイチジクの存在感に驚かされます。
素材を丁寧に下処理することで、ハードな生地の風味や食感に適度な丸みを持たせて、なお且つ旨味も引き立たせています。
食べた人に自然と笑顔になってもらえるような丁寧なパン作りを
「一番美味しい状態でパンを送り出せるよう、ただ丁寧に毎日パンを作っています」と奥さま。厳選された小麦粉や、身体に優しい材料にもこだわり、防腐剤などの添加物や、マーガリンやショートニングは使わず、良質なバターのみを使用しています。
原材料の高騰が続き、厳しい状況の中でも「お客さんに満足してもらえるのが嬉しい」と、たっぷり具材を詰めて、手間暇をかけた丁寧なパン作りを続けてられます。
奥さまにパンのことをお尋ねした時に、「グルニエアパン」に並ぶパンを“うちの子たち”と呼ばれているのが印象的でした。こだわりと自信を持って、毎日大切に作られるパンへのオーナーご夫婦の愛情が、お客さんの「美味しい」と喜ぶ笑顔に結びつくのだと感じます。
- 具だくさんでボリューム満点なパンが食べたい
- ハード系のパンが好き
- 菓子パンやお惣菜パンなど様々な種類のパンを選びたい
そんな方にオススメです。
午前中が狙い目! ぜひ足を運んでみてくださいね。
※2022年1月時点での価格を掲載しています。実際の販売価格とは異なる場合があります。
※掲載内容は取材時の情報です。ご利用の際は最新の情報を事前にご確認ください。
※新型コロナウイルス感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉・密集・密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。