「miss evans」(大阪府大阪市阿倍野区文の里)があるのは、Osaka Metro「文の里駅」から徒歩3分ほどの場所。店名も小さめで看板もひっそりと立ち、住宅街の中に紛れ込むようにして佇みます。
知る人ぞ知る、隠れ家的な雰囲気に満ちたこのお店、言われなければカフェであると分からないかもしれません。
植物に彩られた心地よい店内
「miss evans」は、フラワーコーディネーターとして活動していた“マダム”の拠点にと、フラワーショップ兼カフェとしてスタートしました。
お花の色彩を存分に引き立てるため、店内の壁はグレーで統一。季節ごとに変わる生花や雰囲気満点のドライフラワーが至るところに飾られ、グレー×お花の絶妙なマッチングが楽しめます。
店名はジャズピアニスト、Orrin Evansから拝借。店内にも、Orrin Evansをはじめとしたジャズの音色がやさしく響きます。
テーブルや椅子などのインテリアはアンティークで揃えつつ、楽譜スタンドやトロンボーンなど音楽を意識した小物もほどよくトッピング。マダムのお花と音楽への愛がひしひしと感じられる空間です。
現在は、フラワーコーディネートも引き受けつつ、カフェをメインに展開中。鉢植えやドライフラワーは店頭での販売も行っています。
厳選したフルーツで絶品パルフェを仕立てる
子どもの頃からお食事よりもフルーツが大好きだったというマダム。「親も『フルーツなら喜んで食べてくれる』と言って、お弁当箱いっぱいにメロンが入っていたこともあるんです(笑)」というほどで、カフェメニューもマダムが厳選したフルーツをメインに据えます。
中でも大人気なのが、その日の仕入れ状況で変わるフルーツパルフェ。この日は立派な佐藤錦が入ったとのことで、「さくらんぼのパルフェ」(時価)がお目見え。
市場に行ったり農家さんから買い付けたりと、マダムが直接目で見て選んだフルーツのみを使用した贅沢な逸品です。「フルーツのおいしさをとことん味わっていただきたくて」と、生クリームやグラノーラ類は一切加えず、爽やかでシンプルなおいしさを追求したのだとか。
味のハーモニーとルックスを大切に、たっぷりの佐藤錦に加え、ジェラート複数種類とミントジュレ、フルーツのピュレで構成したパルフェ。すっきりとしたジェラートとジュレが、佐藤錦のジューシーでふくよかな甘みにすっと寄り添う、感動的なおいしさです。
リボンを解いていただくミルフィーユ
フルーツを楽しむべく考案したフルーツミルフィーユも人気メニューのひとつ。この日は大阪・岸和田産の包近(かねちか)の桃を丸ごとひとつ使った「桃のミルフィーユ」(時価)が登場。リボンが巻かれた姿はとっても愛らしく、食べてしまうのがもったいないほどです。
こちらもフルーツを引き立てるべく最小限での素材の組み合わせを意識。この日は桃とパイ生地に加え、クレーム・パティシエール、生クリーム、清水白桃のジェラートという構成でした。
合わせるのは炭火焼きのコーヒー豆を使った同店オリジナルの「miss evansブレンド」(500円)。深煎りながら飲みやすく、ほどよい酸味も感じられる1杯です。
コーヒーはほかに、マイルド、ビター、アイスコーヒーなども揃えているので、好みに合わせて選んでみてください。
細いリボンの両端を持ち、そっと解いてさあ召し上がれ。
ジューシーな果肉のとろけるようなおいしさと、サクサクのパイ生地が絡み合う、とっても贅沢な味わいです。
「パルフェやミルフィーユをいただくって、ちょっと特別なことだと思っていて。非日常なひと時に寄り添えるおいしさを提供したいと、いつも考えているんですよ」とマダムは話します。
まずは見た目の可愛らしさに癒やされ、次にリボンを解き、ナイフとフォークで丁寧に切り分け、とろけるフルーツを頬張って、舌の上で感じる幸せにうっとり。
そんな一つひとつの喜びが、カフェタイムをスペシャルなものにしてくれるのでしょう。
いつもの日も、うんとすてきに
フルーツたっぷりのおいしさが楽しめるのはもちろん、インテリアやお花、マダムの飾らない人柄など、空間全体で癒やしてくれる「miss evans」。
何も予定がない日にふらりと訪れるだけでその日1日が特別になる、そんな魅力に満ちています。
- カフェが大好き
- フルーツに目がない
- 自分だけの癒やしの空間が欲しい
そんな人にはぜひおすすめです。
今回ご紹介した桃やさくらんぼのほか、季節ごとに旬のフルーツがお目見えするので、ぜひその時期ならではのおいしさを味わってみてくださいね。
※パルフェやミルフィーユは時価となります。金額は店舗にご確認ください。
※掲載内容は取材時の情報です。ご利用の際は最新の情報を事前にご確認ください。