JR「海老江駅」から徒歩5分。住宅が立ち並ぶ小さな路地に、ひっそり隠れるようにして「awaiya books」は建っています。
お店のコンセプトは「静けさにまなざしをよせる」。夕焼けの後のまだ夜とは言い切れないなんともいえない"あわい”の時間に、自分自身に目を向けてみる。そんな、静かで豊かな時間を体験してもらえれば、との思いで営まれています。
400冊の本に囲まれて静かに過ごす
同店はもともと、JR「塚本駅」高架下のライブハウス兼カフェとして、知る人ぞ知るお店でした。ただ、コロナ禍を経てライブハウスが営業を再開したり、カフェが独自の人気を博したりしたことで、ライブハウスとは切り離し「カフェに特化した場所作りができないか」と移転を考えるように。
「淀川を超えてみたい」とスタートした物件探し。さまざまな場所を見回っていた中で、駅からのアクセスの良さや路地をくぐり抜けて到達できる楽しさなどに惹かれ、この地に決めたのだそうです。
とても古びた建物でしたが、柱や天井など生かせる部分は残してリノベーション。派手すぎず、落ち着いた雰囲気を大切に、和やアジアのムードをほどよく取り入れながらくつろげる空間へと仕上げました。
階段の吹き抜けに設置した大きな本棚は、なんとオーナーが手作りしたもの。新刊・古本合わせて400冊が並び、喫茶利用時には自由に手に取って読めます。
詩・生活・食に関することを中心にしたラインアップで、ほとんどの本は購入可能です。なお古本はデポジット制を採用していて、まず本の代金を支払い、2週間以内に返却すれば返金されるシステムに。図書館のような感覚で気軽に本が楽しめるなんてうれしい限りです。
絶対食べたい「アワイヤのパフェ」
下からきなこのクランブル、水切りヨーグルト、フレッシュいちじく、自家製黒ごまアイスを重ね、ココアサブレをトッピング。和風すぎず洋風すぎない、絶妙な味わいを目指しました。
自家製黒ごまアイスの芳醇な香り、黒ごまたっぷりならではのシャリシャリ食感、水切りヨーグルトといちじくのハーモニー、クランブルのサクサク感。そして、甘すぎないサブレでホッと和む感覚。どれもこれもが本当にスペシャルで、あっという間に平らげてしまいます。
滋味深い素材で仕立てる「ジミケイク」
甘いものが少し食べたいときには、「ジミケイク」(460円)をぜひお試しください。きなこ、くるみ、デーツ、黒ごま、黒糖など、滋味深い素材で焼き上げた素朴なパウンドケーキですが、ひと口ごとにうまみや風味がどんどん広がります。
自家製アイスが溶けてケーキに染み込んだときの、なんともいえないおいしさにはきっと驚くはず。口の中でじゅわりとミルクが広がる幸せを、どうぞご堪能あれ。
心地よい音楽と、読書とコーヒー
「ブレンド」(550円)は、オーナーが「awaiya booksに合うものを」と自家焙煎したお豆をベースに味作り。中深煎り2種類と深煎り1種類をブレンドし、酸味が少なくコク深い1杯へと仕上げています。
またBGMも「読書に心地よいものを」と、オーナーが季節ごとにプレイリストを作成。クラシックを中心にジャズなどもセレクトし、心地よい時間を演出します。
ちなみに、「Spotify」の「awaiya books」にてプレイリストを公開しているので、awaiya気分に浸りたいときにはぜひ。
ひとり用の席も用意されているので、読書を存分に楽しんだり物思いにふけったりと、自分だけの時間が過ごせます。誰にも邪魔されない、贅沢なひとりカフェタイムを楽しむのにうってつけです。
おやすみの日に訪れたいカフェ
せわしなさは一切なく、静かで、落ち着いて、外の世界からそっと遮断してくれる「awaiya books」。日常のあれこれとは少し距離をとって気持ちをリセットしたい、そんな日にぜひ立ち寄りたいお店です。
- 最近自分の時間が取れていない
- ゆったりくつろげるカフェを探している
- ひとりでも気兼ねなく入れるお店がいい
そんな人におすすめです。
“あわい”の時間を、どうぞごゆっくり。
※掲載内容は取材時の情報です。ご利用の際は最新の情報を事前にご確認ください。