今回、取材に伺ったのは、大阪阿波座にある『喫茶 アカリマチ』。中崎町にあるお店の2号店でOsaka Metro 中央線・千日前線「阿波座駅」より徒歩5分ほど、ワンルームマンションの1階という立地。都心から少し外れるものの、徒歩圏内には『靭公園』や『サムハラ神社』などがあり散策も楽しい界隈です。
阿波座の街に溶け込むオアシス
本町から続くオフィス街の名残を残しつつ、街の中心部から少し外れた下町っぽい街並みに馴染んだ一軒のカフェ。コンクリート打ちっぱなしの外壁と木の温もり、レトロな看板。シンプルで主張していないのに、スタイリッシュな外観です。
カウンター、テーブル、そして奥に2名掛けのカウンター席が全て視界に入る場所にまとまった収まりの良い店内。
一見無機質なコンクリートの壁を、温かく照らすランプが印象的です。椅子などは手作り、内装や外観もそこかしこにオーナー野副千奈美さんのアイデアが踏襲されているそうでセンスの良さを感じます。
純喫茶が大好きで、自身もよくモーニングを食べに行っていたという野副さんが目指すのは、年齢層も幅広く誰でも入れるような「純喫茶」のような存在。だから朝は早く7時半からオープン、界隈では珍しいモーニングメニューが食べられるのも嬉しいですよね。
昼下がりの贅沢、一枚ずつ焼く自家製ホットケーキ
『喫茶 アカリマチ』の看板メニューがこちら「自家製ホットケーキ」(600円)。
ふわふわのクリーム乗せのパンケーキが流行る中、同店でいただけるのはオーソドックスなスタイル。
2枚重ねのホットケーキにちょこんと乗った角バターが溶けていく様子は、懐かしさについ笑顔になります。
特筆すべきはこの高さのあるボリューム!
丸みを帯びた形が何ともいえず可愛いホットケーキは、シロップを垂らしていただきます。
しっとりもっちりとした食感と適度な重量感で、食べ応えもばっちり!
コーヒーはサイフォンで丁寧に
コーヒーは単品でもモーニングのものでも全て、サイフォンで淹れるそうです。
「マイルドコーヒー」、「ストロングコーヒー」、「アメリカンコーヒー」(全400円)と、ずっしり重めのものから口当たりの軽いものまでお好みの濃さを選べます。
サイフォンは、アルコールランプなどでお湯を沸かし、フラスコにセットした粉コーヒーを、上昇してきたお湯で混ぜながらコーヒー液をフラスコへ落としていく抽出法です。
オーナーの野副さんは以前カフェや純喫茶で働いていたときに、サイフォンの淹れ方を学ばれたそうです。サイフォンを使うことで通常より熱い温度で淹れられ、味の違いはよりあっさりと飲み易くなるのだとか。
目の前で淹れてくれるので、フラスコの中でポコポコとまるで躍るようなコーヒーを見るのも楽しい気分になります。
口に含むと聞いていた通り、あっさり飲み易い! 口当たりもまろやかで美味しいので、あっという間に飲み切ってしまいます。
お茶のお供やほかのメニューも豊富
デザートはお店で手作りされています。「ガトーショコラ」と「ベイクドチーズケーキ」は常にスタンバイの定番かつ人気メニュー。
ケーキやスイーツの乗っているお皿は、一枚ずつお気に入りを購入されているそうで、そのこだわりも『アカリマチ』らしさですね。
ほかにも春は苺、秋はほうじ茶などを使った、季節ごとに更新される限定メニューもあり、それを目的に訪れるお客さんも少なくないのだとか。
またサンドイッチが人気のモーニングや定食スタイルのランチなどもあるので、使い勝手の良さも抜群です。
そして夜にはオーナー野副さんのご主人、野副豊(ゆたか)さんが引継ぎ、19時より『夜喫茶ヤギー』へと変身! 昼のサイフォンコーヒーや定番スイーツはもちろん、家庭の味が日替わりで楽しめる、定食スタイルの夜ご飯が美味しいと人気です。一日の疲れを体の中から癒してくれそうです。
特別に描いてもらったという『夜喫茶ヤギ―』のイラストも素敵♪
最後に
ご近所さんならずとも訪れたい『喫茶 アカリマチ』。
オーナーの温かい人柄や丁寧な手仕事が魅力の、都会のオアシスのような存在。ちなみに純喫茶の雰囲気を持ちながら禁煙なので、吸わない人にも嬉しい一軒です。
●雰囲気の良い空間で静かな時間を過ごしたい人
●レトロな街並みや穴場なスポット巡りが趣味の人
●昔ながらの喫茶店が好きな人
そんなあなたはぜひ足を運んでみてください!
Writer:榎田 京
※掲載内容は取材時の情報です。ご利用の際は最新の情報を事前にご確認ください。