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今回取材に伺ったのは、センスの良い建物やショップが点在する、北堀江にあるブリューパブ『MARCA(マルカ)』。
元カーデザイナーという経歴を持つ、職人気質なオーナー兼ブルワー(醸造家)の神谷みずきさんが醸造するクラフトビールは、数々のイベントで完売、全国より声が掛かるという人気具合。
大阪のクラフトビール界でも珍しい、本格醸造所を併設したバーとあり、大阪のみならず日本中からクラフトビール愛飲家が足を延ばす人気店なのです。
パブスペースはおまけ!?女性オーナーが醸造する本格派の味
「あくまで主役は醸造所」というオーナー神谷さん。店内も醸造所を全面に出した造りを意識し、無機質でありながらもスタイリッシュな内装でファンも多いそう。
カウンター席からは、ガラス一枚を隔てた店内奥の醸造所が視界に入り、本格的なビールをいただけるという期待が高まります。
また作り手の個性やこだわりが味や風味に繊細に影響するクラフトビールは、醸造所ごとにその個性の違いを楽しめるのも魅力のひとつです。
個性豊かなビールはどれも試してみたくなる!
自家製醸造のクラフトビールは常時6~8種類。
仕込みに丸一日、発酵と熟成を経て完成までに約1ヶ月かかるそうです。
「クラフトビールのメニューの内容は2~3週間ほどで更新されることが多いです」と店長の渡邉悠希さんが教えてくれました。
店長さんのおすすめを聞きながら、メニューより厳選3種をご紹介します。
定番のひとつ「アイ ピー エー(IPA)」
まずはクラフトビールでは定番のひとつ、
「アイ ピー エー(IPA)」(中・650円)。
アイピーエー(IPA)とは、インディアペールエールの略。
ホップの爽やかな香りと苦みが特長のペールエールですが、ホップを多量に使っているこちらはさらに風味が際立ち、キリッとした苦みがアクセントになっています。
コーヒー愛飲家の心を掴む「コーヒーアンバー」
次に『MARCA』さんの代名詞のような存在、
「コーヒーアンバー」(中・650円)。
本格派の「コーヒーアンバー」は、同店の看板商品のひとつです。
コーヒーの美味しさをうまくサポートするビール造りを意識されており、コーヒー豆の選出にもこだわり、和歌山にある焙煎所『THE ROASTERS(ザ・ロースターズ)』よりエチオピアの豆を仕入れているそう。
香りづけ程度ではなく、しっかりとコーヒーの風味と味わいを堪能できる、コーヒー好きの心も引き付ける魅惑の仕上がりです。
コラボビール「ブリュット アイピーエー」
最後は華やかさが際立つ一杯、
「ブリュット アイピーエー」(中・850円)。
シャンパンの製法を取り入れた、アメリカの西海岸で今もっとも愛されているビールの一種だそうです。
鼻にふわりと抜ける華やかな香りに、ドライな口当たりが特徴。シャンパンらしさが踏襲されているので、最初の乾杯にもぴったりなビールです!
ビールの旨みを引き立てるアテもそろいます
食事の種類は決して豊富ではありませんが、どれをとってもビールが進む味付け。全体的に軽めで、「ビールの旨みを際立たせるもの」という目的で考案された、スパイスを効かせしっかりした味わいの品々です。
また「おひとり様が多いので、ひとりでも色々食べて楽しんで欲しいから」という理由で、一皿ずつのポーションは適量でお手頃価格なのも嬉しいですね。
「アテ3種盛り合わせ」(850円)
食事メニューの枠の中から、好きなものを3種選んで盛り合わせにしてくれる、ぜひ最初に注文したい一皿です。
写真手前から時計回りに、柔らかくしっとりとした肉感が楽しめる「ローストビーフ」、オリーブオイルがたっぷりなのに重くなくつい手が伸びる「チーズのオイル漬け」、胡椒のパンチが効いた「自家製ピクルス」と、どれも手作りの味わいです。
「鶏ムネ肉のハム」(450円)
こちらもお店で作っているという「鶏ムネ肉のハム」。柔らかい鶏の身の旨みがギュッと詰まっています。
「キッシュ(かぼちゃ&ブロッコリー)」(450円)
旬の野菜によってレシピが変わるキッシュ、取材時はかぼちゃとブロッコリーがたっぷり入っていました! ゴロッと入った野菜たちにベーコンの歯応えと塩味も加わり、満足度の高い一品です。
「ミートソースグラタン」(850円)
熱々グツグツの状態で提供される、愛されグラタン。チーズの香ばしさに食欲が掻き立てられる一品です。スパイラルのパスタとしっかり絡めて口に運ぶと、幸せが口中に広がります。
注文後にオーブンで焼き上げてくれるため、メニューにも「お時間いただきます」の一文が。待ち時間が気になる方は、最初に注文しておくのがおすすめです。
醸造所ならではのこんなイベントも!
月一度行われる「公開仕込」という醸造所ならではのイベントも!
店内奥の醸造所にて、仕込みの様子をライブ感覚で楽しみながらビールをゴクリ。
ちなみに、イベントで飲めるビールは1ヶ月前の「公開仕込」で仕込んだものだそうです。
また通常は昼以降オープンですが、この日だけは午前10時から飲めるというのも嬉しいですね。
イベントの開催告知は、公式HPやInstagramでご確認ください。
最後に
海外ではより生活に溶け込んだクラフトビールの専門店ということもあり、お客さんには留学経験がある人や、海外からのゲスト、クラフトビール関係者も多そうでした。
美味しいビールを片手に過ごせば、あっという間にお隣さんとも仲良くなってしまうという不思議。ビールこそ本格的ですが、アットホームで心地良い雰囲気です。
●本格的なクラフトビールを色々試したい
●海外で飲んだようなクラフトビールを日本でも飲んでみたい
●北堀江のお洒落な空間でビールを楽しみたい
そんな方は、クラフトビールの感動を味わいにぜひ足を運んでみてください!
Writer:榎田 京
※掲載内容は取材時の情報です。ご利用の際は最新の情報を事前にご確認ください。