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今回取材で伺ったのは、Osaka Metro「心斎橋駅」より徒歩10分ほどの雑居ビルに2018年11月にオープンした『うみねこと公会堂』。
心斎橋と難波のほぼ真ん中に位置する、クラフトビールと美味しい手料理のお店です。
もともとは同じ区画にあるクラフトビールの立ち飲みバー『スタンドうみねこ』用のストックと仕込み部屋として見つけた物件を改装して、座ってゆっくりと食事も楽しめるバーとしてスタートされました。
雑居ビルとは思えないモダン空間
スナックの多い『新日本三ツ寺ビル』の中で、クラフトビール専門店を謳う『うみねこと公会堂』。
知る人ぞ知る隠れ家的なお店ですが、世代問わず、初めてのお客さんもふらりと立ち寄りやすいアットホームなお店です。
店内は店長である井上加奈子さんのセンスが散りばめられたシンプルで可愛い空間。
20個の注ぎ口“20タップス”を誇るクラフトビールサーバーを主役に、木目が落ち着くカウンター席と2つのテーブル席が用意されています。
お気に入りの味にきっと出会える20タップス!
西成区にある醸造所『Derailleur Brew Works(ディレイラブリューワークス)』で作られるクラフトビールを中心に扱うお店としてオープンした『うみねこと公会堂』。
定番の「西成ライオットエール」をはじめ、「けものみちIN THE WOODS」、「我はカモメ 恋に鳴く」、「新世界ニューロマンサー」など『Derailleur Brew Works』の個性豊かなラインナップや、全国から選りすぐりのクラフトビールが同店では用意されています。
ビールは無くなったらその都度新しい種類を補充するとのことですが、「西成ライオットエール」はほぼいつもある定番メニュー。
カラメルモルトの甘味を含んだ香ばしさが特徴のアメリカンペールエールです。
クセがなくバランスが取れたビールなので、ゴクゴクとのどを鳴らして飲むのにおすすめ!
『Derailleur Brew Works』のビールは常時2~3種類、『スタンドうみねこ』にて提供されているものと合わせても約5種類を用意されているので、ぜひ制覇したいですね。
栄養士であり薬膳も勉強した店長の手料理
クラフトビール専門店である『うみねこと公会堂』の裏の主役は、店長・井上さんの手料理!
「野菜不足を感じたり、家庭の味が恋しくなったら寄って欲しい」と温かい想いとともに提供されるのは、ビールと合わせて美味しさが引き立つペアリングを考えたメニューの数々です。
さらに井上さんは栄養士の資格を持ち、東洋医学の食事法である薬膳も勉強したことがあり、例えばキャベツは葉の部分だけではなく、芯の部分をフリットにしたりと“一物全体”の考えに基づいたメニューなども並びます。
また野菜をはじめとする食材は、大阪の農家さんから直接仕入れるなど、なるべく近郊で採れたものを使われています。
「チキンと根菜のハニーマスタードサラダ」(600円)
季節の野菜をモリモリと楽しめるサラダ。
取材時はチキンと根菜がメイン、素揚げしたごぼうやレンコンのシャキシャキ食感も楽しめます。もちろんドレッシングは自家製です。
「本日のグラタン 鶏×かぶのほうれん草クリーム」(550円)
クリーミーなグラタンは嫌いな人はいないのでは!?
こちらも季節の野菜、かぶとほうれん草を使われています。ピンクペッパーとグリーンのほうれん草の彩りも美しく、熱々をいただくと幸せな気分に。
「ちょっと自慢のお鍋 トマト風味」(1,100円)
女性ひとりや、ビールのおつまみにもぴったりサイズの一人鍋も!
実はモツ鍋のお店で約7年、調理担当として修行をしていた井上さんが持つ独自ルートで仕入れている国産モツを使用。
鶏ガラ、昆布ダシのスープにモツや野菜の旨みが溶け込んだ鍋料理は、寒い夜を心から温めてくれます。
栄養価に優れたリコピンたっぷりのトマトを使ったお鍋は女性人気なのも頷けます。
ベーシックなお鍋の用意もあり〆はちゃんぽん、チーズリゾット、雑炊から選べます。いずれも予約がベターです。
「うみねこの卵ごはん」(500円)
名物「うみねこの卵」は、オリジナル卵かけごはん。
クラフトビール専門店ならではのビール入り衣で、サクサクに揚げた半熟卵を「うみねこの卵」に、強い旨みのまぐろ節を巣に見立てて仕上げたメニュー。
サクッと卵を割って、独自に配合したタレをお好みの量回しかけてどうぞ。
「割ったところは食べるときのお楽しみ。」と店長。そのままでも“写真映え”しますが、卵を崩してタレをかけるとシズル感がグンとアップしますよ!
やみつき必至の美味しさです。
もっと気軽にクラフトビールを味わいたいなら
『うみねこと公会堂』のある『新日本三ツ寺ビル』を出てすぐのところにあるのが姉妹店の『スタンドうみねこ』です。
こちらでは8〜9種類のクラフトビールが用意されており、立ち飲みの小さなスペースながら、いつも常連客や海外からの観光客で賑わっています。
食事メニューも鍋などの汁物以外なら『うみねこと公会堂』よりデリバリーしてくれるそうです。
仕事帰りや、次の予定までに時間ができたら、サッと立ち寄るのにもピッタリです。
最後に
自身もひとり飲み好きな井上さんだからこそ、そのニーズをがっちり捉えたメニューや空間作りになっています。
「常連さんは『おかえり』と迎えることも多いですね、家に来てもらうイメージです」という彼女、癒しの笑顔とサバサバとしたキャラクターでお客さんの心を掴んでいます。
おひとり様はもちろん、ソファ席もあるので女子会使いにも重宝します。
その際は予約がおすすめです。
●ビールは興味があるけれど苦いイメージがある
●ひとりで飲みに行ける行きつけが欲しい
●料理も美味しい飲み屋さんを探している
そんな方はぜひ足を運んでみてください!
Writer:榎田 京
※掲載内容は取材時の情報です。ご利用の際は最新の情報を事前にご確認ください。