通称チンチン電車で有名な阪堺電軌上町線「帝塚山3丁目駅」から徒歩1分の静かな住宅街の中に佇む、2018年11月に開店したばかりのお店『中国菜 つじ岡』。
店名は料理長である辻岡信行さんの名前がついています。
『ヒルトンホテル』などの有名ホテルで22年間、中華料理のシェフを務めた辻岡さん。
「中華なのに脂っこくなく、ヘルシーで美味しい」とお客さんからも評判です。
店内は広く、落ち着いた空間です。また、バリアフリーでトイレも大きく、小さなお子様や車いすの方も安心して食事を楽しめます。
本格中華がリーズナブルに楽しめる
お店で人気なのは、手軽な値段で楽しめるランチです。主なメニューは3種類で、担担麺などの麺類と飲茶の「限定セット」(1日10食限定・1,500円)、サラダ、こだわりの料理4品とお粥、デザートがついた「おすすめランチ」(1,800円)、点心や前菜に料理2品と玄米粥、デザートがついた「飲茶ランチ」(2,500円)です。
今回は「おすすめランチ」をチョイス
「脂っこくない中華」の秘密は、余計なものはいれない、身体に優しい手づくりの調味料
「おすすめランチ」の内容は週替わりだそうなので、何が食べられるかはその時のお楽しみです。
まずは、取材時のこだわり料理4品を紹介します。
ゴロッとした豚肉がお皿に乗せられた「酢豚」は、肩ロース肉を圧力鍋でトロトロになるまで煮込み、衣をつけて揚げ、数種類の香味野菜をオーブンで焼き、そこから抽出したエキスを使用したソースでからめています。
口の中でホロッと崩れる豚の柔らかさに、旨みと甘みが濃厚でやみつきになりそうです。
あまり馴染みのない「カイランサイ」ですが、キャベツやブロッコリーの仲間といわれています。葉はさわやかな苦味、茎は甘みがあるのが特徴で“高級な中国野菜”と言われているそうです。
茎はアスパラを食べているような感覚で、味は癖がなく甘みがあります。
エリンギや海老のプリッとした食感など様々な組み合わせの食材が、独特の旨みとピリッとした辛さのXO醤で味付けされています。
XO醤も手作りで、金華ハムや干し貝柱、干しエビなどの高級食材をじっくり炒め、素材本来の旨みを凝縮しています。
「余計なものは一切いれない」という辻岡さん、市販の調味料に比べ、手作りだと添加物や油分が最小限に抑えられるのだとか。素材を生かした、身体にも嬉しいヘルシーな料理となります。
鶏肉をじっくり低温調理したものを使用し、ソースにはねぎ、しょうが、ピーナッツ油を使用。
淡泊で柔らかい鶏肉に、生姜がアクセントになった風味豊かなソースは鶏を一段と美味しくしています。
春を感じるほろ苦い菜の花と青梗菜の上にはカニ肉たっぷりのあんが掛かっています。
ふわっと優しいあんが素材の旨みと、カニ肉の甘さを一体にして、体も心もほっこりするような一品です。
ランチの〆には玄米粥か、白米か選べます。
玄米粥には、しっかり濃厚なトロリとしたスープに、玄米やもち麦が入っています。時折、もち麦の粒々の食感が楽しめます。
お粥のトッピングには、旨みがつまったXO醤、パクチー、白葱、揚げワンタンが添えられ、自分の好みで味を変化させることができます。漬物も辻岡さんが山椒などを使い、漬けているものです。
「杏仁豆腐」も、杏仁の実をミキサーにかけて作るというこだわり。
ツルンとした食感ではなく、どちらかというとフワッとしていて、口のなかで杏仁の風味と一緒にとけていきます。
最後に
中華料理の基本的なベースを生かしながら、より美味しく体に優しい、オリジナル中華を目指しているという辻岡さん。
「ホテルのシェフ時代はお客さんと対話することが少なかったのですが、お客さんの意見などを聞きながら、どんどん料理を進化させていきたい」と意気込みを話してくれました。これからも目が離せないお店です。
●本格中華をリーズナブルに楽しみたい
●添加物や油分を抑えたヘルシー料理を味わいたい
●家族の集まりや女子会に♪
こんな方は一度訪れてみては!
Writer:中村 千晴
※掲載内容は取材時の情報です。ご利用の際は最新の情報を事前にご確認ください。