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今回取材で伺ったのは、南海「難波駅」から徒歩4分のところに位置する『無限麻辣湯(ムゲンマーラータン)』。
本場中国で広く親しまれている麻辣湯を、 「日本人にも知って欲しい」というオーナー橋本沙絵さんの想いでオープンされたお店。とはいえ、本場中国の雰囲気をそのままにというよりは、「日本人による日本人のための店」をコンセプトにされています。
そもそも麻辣湯とはいったいどんな料理なのでしょうか、その魅力をご紹介します。
女性でも入りやすい小綺麗な店内
大きくビビッドな印象の看板とは裏腹に、スパイスの香りがふんわり漂う店内は、明るく清潔感があり女性ひとりでも入り易い印象。
まず目に入るのは、麻辣湯を提供するお店には必ずあるというトッピング具材用の巨大冷蔵庫。
そしてこじんまりしたアットホームな空間に、カウンター席やテーブル席が用意されています。
麻辣湯は可能性を秘めた“スープ料理”
「まず麻辣湯はラーメンや麺料理ではなくスープ料理。鍋にも近いですね」とオーナーの橋本さん。
日本人にはあまり聞き慣れない料理名で、見た目から麺料理とよく誤解されるのだそうです。
麻辣湯とは何十種類もの漢方スパイスを配合して作る薬膳スープのこと。
中国滞在中に麻辣湯に出会い、自身でもスパイスを配合してスープを作るほどはまり、惚れ込んだその味を日本でも広めたいと奮闘中の橋本さん。
日本で店を始めるにあたり苦労したのは豊富な漢方スパイスを調達すること。スパイス店のみならず、漢方薬のお店にまで足を運んだのだとか。『無限麻辣湯』では約20種類の漢方スパイスやハーブがふんだんに使われていて、その量は「他よりもちょっと多いかもしれません」と橋本さん。
漢方スパイスがたっぷりの薬膳スープをベースに、どのような一杯ができあがるのかワクワクしてきます!
トッピング選びは麻辣湯の醍醐味
麻辣湯の味をさらに特徴付けるのはトッピング具材です。これこそ麻辣湯の醍醐味のひとつ! 肉、魚、卵、野菜、麺類などがギッシリ詰め込まれた冷蔵庫の前で、迷いながら選ぶのも楽しいひとときです。
こちらでは定番の食材が40種類、タケノコや春キャベツなど季節の食材が6~7種、麺類が約4種、常時50種類ほどのトッピングがずらり。どの素材もキレイに袋詰めされているところに、女性の手仕事を感じます。
おすすめを聞いてみると「実はここに並んでいる具材は全て、選ばれて生き残っている人気者ばかりなんです」と橋本さんも悩ましそう。これは全制覇するためにぜひ通わなければ!
自分流の一杯を作ってみよう!
まずトッピング具材を選び、それらを用意されたカゴに乗せ、カウンターで店員さんに渡したら、0~5辛まで7種の辛さの中から好みの辛さを伝えて席で待ちましょう。
辛さのレベルは、3辛を中心に設定されています。「研究を重ね一番美味しいと思う辛さ」がこの3辛だとか。ちなみに辛さを決める食材のひとつに、自家製の麻辣ペーストがあり、1.5辛以上にはこのペーストが入るのだそう。
約50種のトッピング×7レベルの辛さの中から散々悩み、2種類の麻辣湯を用意してもらいました。
リクエストで誕生した”1.5辛“
麺の中で一番人気のじゃがいも春雨、自家製の肉そぼろに味付け玉子、産地直送のパクチー、旬の味覚タケノコなど10種類を贅沢にチョイス! お客さんのリクエストで設定されたという1.5辛で作っていただきました。
深い旨味をしっかりと感じ、辛さは後からジワジワと来るので食べ易いです。そしてスパイスの効果か、半分ほど食べたらじんわりと汗が出てきます。健康に良さそうなのも、女性には特に嬉しいですね。
オーナーもイチオシの”3辛“
こちらもトッピングは10種類。キクラゲや玉子豆腐、揚げふなどに、麺には弾力のあるさつまいも春雨を。
中でも揚げふは、スープをたっぷりと吸いジュワァと口中で旨味が溢れ出しクセになる美味しさです。
1口目から辛目ですが、やはり試行錯誤されて辿り着いただけあり、辛さの中にも痺れるような旨味を感じることができます。
超希少!“花椒(ホアジャオ)醤”で痺れをプラス
「日本では手に入り難いため、本場四川省の工場に特注し輸入しています」という、希少な花椒醤。
花椒は日本でいう山椒のようなものですが、中国が本場の花椒はより芳香や口が痺れるほどパンチのある辛味が特徴。花椒醤は花椒を贅沢に使った調味料です。
また日本人により親しんで欲しいと、化学調味料や添加物を加えず自然の力を生かした仕上がりになっています。希望すればオプションとしてスプーン1杯(当面は無料)を追加してくれるので、その深みのある痺れをぜひ楽しんでみて!
最後に
組み合わせの豊富さはもちろんですが、「その日の体調やお財布事情に合わせて、どのようにも楽しめる」のも、麻辣湯の魅力!
つまり麻辣湯はスープなので麺を入れれば麺料理に、ご飯を注文すればスープ定食のように、また0辛を選びご飯と卵を追加して混ぜれば雑炊として食べることもできる、楽しみ方も“無限大”なスープ料理なのです。
●麻辣湯の専門店を探していた
●中華料理が大好物
●健康にいいグルメに興味あり
そんな方はぜひ足を運んでみてください!
Writer:榎田 京
※掲載内容は取材時の情報です。ご利用の際は最新の情報を事前にご確認ください。