1年を通して地上に降り注いでいるといわれる紫外線。通勤や買い物での外出、海や夏フェスなどで長時間屋外にいることが多い季節など、日焼けが気になりますよね。紫外線のダメージは、将来の自分の肌にシミやシワなどの老化現象となって現れます。きれいな肌を守るためにも、普段から日焼け止めで対策をしているという人も多いのでは?
日焼け止めは、太陽が発する紫外線から肌を守るためのものですが、日本で日焼け止めが広まったのは1990年頃のこと。なんとそれまでは、こんがりと日焼けした肌が人気だった時期もあったのだそう!
現在は、紫外線が及ぼす皮膚へのダメージや目の健康への影響が明らかになったこともあり、皮膚や目などを紫外線から保護する意識が高まりました。
今回は、日焼け止めをより効果的に使うための「PA」や「SPF」の意味、正しい選び方、タイプ別の特徴などについてご紹介します。
日焼け止めの表示「PA」、「SPF」の意味は?
紫外線には、UV-AやUV-Bなどの種類があります。
UV-Aとは
UV-Aは、日常の暮らしを送るうちに浴びることで影響が出る紫外線で、30~50%が肌の奥にある真皮層まで届くと考えられています。肌を生成するために欠かせないとされるタンパク質を変性させる可能性があり、シワやたるみ、シミの原因を作るといわれています。
このUV-Aを防止するのが、「PA(Protection Grade of UVA)」という指標。「PA+」なら、UV-Aの影響を1/2~1/4に抑えられるという意味になります。「PA++」なら1/4~1/8、「PA+++」なら1/8~1/16、「PA++++」なら1/16以上抑えられるという意味です。「+」の数が多いほど効果が高いということになります。
UV-Bとは
UV-Bは、肌の表面で吸収される紫外線です。海水浴やスキーなど屋外のレジャーで日焼けしたときに、皮膚が赤くなったりヒリヒリしたりするのは、このUV-Bが原因のようです。UV-Bを浴びると、肌の色素細胞からメラニンが生成され、シワやたるみ、シミの原因になるといわれています。
このUV-Bを防止するのが、「SPF(Sun Protection Factor)」という指標。肌になにも塗らなかった場合に比べてどれくらいUV-Bの影響を抑えられるかの目安となります。「SPF30」なら、UV-Bの影響を1/30、「SPF50」なら1/50まで抑えられるという意味です。数値が高いほど効果が高いということになります。
日焼け止めの正しい選び方ってあるの?
日焼け止めは、使用するシーンや環境を考慮して選ぶのがおすすめです。通勤や買物など、日常生活での外出なら、SPF10~20でPA+またはPA++を、屋外を散歩したり軽い運動などをする場合は、SPF20~30、PA++またはPA+++がおすすめ。
炎天下でスポーツをする場合は、SPF30~50+、PA++またはPA++++、という具合に、予測できる紫外線の強さや紫外線を浴びる時間などを考慮して決めるのが理想的。
日焼け止めの数値が高いものは、効果がある分肌への負担も大きくなりがちです。そのため、日常生活はSPF値が低めのもの、屋外で過ごす場合のみSPF値が高いものを選ぶなど、シーンに合わせての使い分けができたら理想的!
塗り残しがないように塗ること、汗をかいたときは2~3時間ごとにこまめに塗り直すのが上手な使い方です。この塗り直しが大切だといわれているので、意識してみてくださいね!
その日の紫外線の量って調べられる?
日焼け止めを上手に使うために、その日の紫外線量や、それに合ったSPF値などを知らせてくれる天気予報アプリを使うのもひとつの方法です。アプリでデータをチェックして、その日の予定や紫外線量に合わせた日焼け止めを考えるというのもいいですね。
日焼け止めのタイプ別の特徴ってあるの?
ミルクや乳液タイプは、肌が弱く敏感な人におすすめ。塗りやすいので、日常使いにもいいですね。
クリームタイプは、保湿力があるので乾燥しがちな肌の人に向いています。防水性があるので海やプールなどにも適していますが、油分が多いためやや塗りにくく落としにくいという特徴があります。
ジェルタイプは、さらさらっとした使い心地でベタつかないのが特徴です。伸びがいいのでつけやすいのですが、保湿力に欠けるため普段から肌が乾燥しがちな人には向かないかもしれません。
スプレータイプは、シューッと吹きかけるだけなので、通勤前など時短で済ませたいときにおすすめです。髪に使えるタイプのものなら、髪の日焼け対策もできますね。ただしスプレータイプは、顔や首などに塗りむらや塗り残しができることも! 時間があるときは、日焼け止めを手のひらに吹き付けて出したものをなじませ、顔と首につけるようにしてみてください。
まとめ
自分の生活や肌質に合わせた日焼け止めを上手に選んで、夏の生活を楽しみましょう。
Writer:starheart